最新記事

ネット

ロボットはネット通販を支える配送センターに革命をもたらすか

2016年10月20日(木)06時00分
ケイト・ローレンス CATE LAWRENCE ReadWrite[日本版]編集部


inVia RoboticsのPRビデオ 『GrabIt』と『TransIt』が連携して働く。

 inViaの提供するサービスには、ロボット管理システムも含まれており、ワークフローをリアルタイムに変更することで待機時間を最小化できる。

 また、「小売でない業界のロボット運用のいくつかの課題も対処可能だ」と、エラザリー氏は語る。

 「これは、デバイスにロボットアームをつけただけのものではない。グリップデザインにより、さまざまなものを掴むことができるようになっている。倉庫にあるもののうち、小さなネジやケーブルなど20%程度のものはまだ掴めないが、その場合は梱包場で作業している従業員に連絡がいくようになっている。

 また、今回のロボットシステムにおいては、ロボットが1台だとしても取ってこられるようにした。実際のほとんどのオーダーは、たいてい1〜3個のものが多いためである。

 他の課題としては、ロボットの導入コストに見合うほどのパフォーマンスを担保できるシステムを構築しなければならないという点があった。だが、AIや視覚センサーを活用した、非常に投資効果の高いプラットフォームを利用することで、短期間のうちに課題を克服できたのだ」

 倉庫業者にとっても、これはありがたい話である。エラザリー氏は次のように語っている。「倉庫をよりコントロールできるような、柔軟性のあるシステムを構築できた。ロボット1台から導入が可能で、季節のニーズによって台数を増減させることもできる」

 同社のソリューションはRobotics as a Service(RaaS)として利用可能であり、初期投資を最小限に抑えることで、より多くの企業がロボティクスによる生産性の向上の恩恵に与ることができる。

 また、ロボット1台毎の月額課金制のため、変動するニーズに合わせたスケールアップ、スケールダウンが可能になっている。このシステムのおそらく最大のポイントは、基本的に物理的環境の再構成なしで、あらゆる工場に導入可能なところだろう。

「人々が工場の構成を一からやり直すことなく、システム構築をすばやく行い、すぐに使えるようにすることが我々の目標だ。これまでほとんどのロボット企業は、完全に一から工場を作り上げることだけを対象にしていた。しかし、我々はロボットを導入するためのインフラ投資に何百万ドルもかかるようなシステムを作るのではなく、稼働している工場およびそのフローを対象に、モノの流れを変えるようなシステムを作りたいと考えた。これには、万が一あるロボットが動かなくなっても、そのロボットを導入するために製造ラインを新たに入れなければならない場合よりもずっと、他の部分への影響を抑えられるという利点もある」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

訂正-台湾、米関税対応で27億米ドルの支援策 貿易

ビジネス

米雇用統計、3月雇用者数22.8万人増で予想大幅に

ビジネス

中国が報復措置、全ての米国製品に34%の追加関税 

ビジネス

世界食料価格、3月前年比+6.9% 植物油が大幅上
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ひとりで海にいた犬...首輪に書かれた「ひと言」に世界が感動
  • 2
    5万年以上も前の人類最古の「物語の絵」...何が描かれていた?
  • 3
    「最後の1杯」は何時までならOKか?...コーヒーと睡眠の「正しい関係」【最新研究】
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    【クイズ】日本の輸出品で2番目に多いものは何?
  • 6
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 7
    得意げに発表した相互関税はトランプのオウンゴール…
  • 8
    テスラが陥った深刻な販売不振...積極プロモも空振り…
  • 9
    大使館にも門前払いされ、一時は物乞いに...ロシア軍…
  • 10
    「ネイティブ並み」は目指す必要なし? グローバル…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 8
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中