最新記事

北朝鮮

狭まる北朝鮮包囲網、友好国にも「金正恩離反」の兆候

2016年9月28日(水)11時04分

 9月26日、ポーランドからモンゴルといった冷戦時代の友好国が、北朝鮮の労働者追放やビザなし渡航の廃止、さらには船舶の登録取り消しに至るまで、孤立する同国政府に対して圧力を強める措置を講じている。写真は、中朝国境の鴨緑江にかかる鉄橋を双眼鏡で見る人々。中国遼寧省丹東市で10日撮影(2016年 ロイターThomas Peter/File Photo) 

 ポーランドからモンゴルといった冷戦時代の友好国が、北朝鮮の労働者追放やビザなし渡航の廃止、さらには船舶の登録取り消しに至るまで、孤立する同国政府に対して圧力を強める措置を講じている。

 北朝鮮が国連決議を無視して5回目の核実験を今月強行したことを受け、韓国と米国に促される形で、今後このような動きが拡大することが予想される。

 北朝鮮の国際ネットワークが限られているため、自身で制裁を与えるための直接手段を持たない国が大部分だ。

 長年積み重ねられた制裁措置によって、北朝鮮政府はその回避と、物資調達のための代替手段確保にさらに熟練度を高めている、と米ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の専門家が執筆した最近の論文は指摘する。

 それでもなお、韓国は北朝鮮による武器開発計画の抑制に向けて、同国の友好国に対して一方的な行動を取るよう積極的に促している。

「もし長年の友好国が北朝鮮との関係を公に制限し続ければ、北朝鮮が制約なく不法ネットワークを操作したり、政治的保護を受けたりする海外拠点の減少につながる」。英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)で核拡散と核政策プログラムの副ディレクターを務めるアンドレア・バーガー氏はそう語る。

 韓国当局者は、こうした国々に北朝鮮を罰するよう求めたかについてコメントしなかった。

「おそらくこうした外交交渉の中で、韓国は、同国のような経済国と貿易関係を深めることは、(北朝鮮に対する行動なしには)実現しないという点を明確にしただろう」とバーガー氏は述べる。

 たとえばアンゴラは、3月の国連による対北朝鮮制裁強化を受けて、北朝鮮とのあらゆる商取引を停止し、北朝鮮企業が同国内で活動することを禁止した、と韓国の外交当局者は最近ロイターに語った。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米と「駆け引き」なら高関税、トランプ氏警告 最高裁

ワールド

ベイルート米大使館の一部要員らに退去命令=国務省高

ワールド

トランプ氏、メキシコに麻薬カルテル取り締まり強化を

ワールド

米関税引き上げの影響不透明、長期化も=テイラー中銀
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 3
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面を突き破って侵入する力の正体が明らかに
  • 4
    ペットとの「別れの時」をどう見極めるべきか...獣医…
  • 5
    揺れるシベリア...戦費の穴埋めは国民に? ロシア中…
  • 6
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 7
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 3
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体には濾過・吸収する力が備わっている
  • 4
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 5
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 8
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 9
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 10
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中