最新記事

障がい

パラリンピックもいいけれど実用的な障がいアシストを競う「サイバスロン」にも注目せよ!

2016年9月6日(火)18時20分
ケイト・ローレンス ReadWrite[日本版]編集部

サイバスロン大会の様子 © ETH Zurich / アレッサンドロ・デラ・ベッラ

 2016年パラリンピックがついに明日、開催される。障がいを抱えるアスリートらは車椅子バスケや盲目ラグビー、カヌーなどを含む528種目に向けて最後の準備を進めているところだろう。

 さて、トレーニング手法や装備がより技術的に進むなか、パラリンピックにおけるテクノロジーの立ち位置に疑問を投げかける人もいる。

 VISTA 2013で「パラリンピックにおける設備とテクノロジー」というテーマが取り上げられて以来、人々はパラリンピックにおける高額な装備のコストについて問いを投げかけてきた。「パフォーマンスを向上するためのテクノロジー」を開発する資金に恵まれている人がメダルを独占し、また、「その科学技術はアスリートの素のアビリティを凌駕するものではないのか」などという疑問である。

 かつてパラリンピックの水泳で活躍し、現在はサンシャイン・コースト大学の生体工学教授を務めるブレンダン・バーケット氏は次のようにコメントする。「技術の進歩により機能的向上が達成されるなかでも、スポーツの本質が失われてはいけない。スポーツはロボットに左右されるのではなく、常に人が主導権を握るべきことなのである。」

 また、個人で活躍する選手に対するスポンサーシップやチケットの売上の少なさ、オリンピックと比べたTV露出の少なさもパラリンピックにとって逆風になっている。

【参考記事】東京五輪まであと4年、ウエアラブルはアスリートに新記録をもたらすか?

 しかし、パラリンピックとは異なるアプローチをとっているイベントがある。それは、『Cybathlon(サイバスロン)』という、最先端のロボット工学や生物機械工学技術などを活かした障がい者アスリートのための国際大会である。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=ナスダック連日最高値、アルファベット

ビジネス

NY外為市場=ドル全面安、FOMC控え

ワールド

米軍、ベネズエラからの麻薬密売船攻撃 3人殺害=ト

ワールド

米、ロ産石油輸入巡り対中関税課さず 欧州の行動なけ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 3
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く締まった体幹は「横」で決まる【レッグレイズ編】
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中