パラリンピックもいいけれど実用的な障がいアシストを競う「サイバスロン」にも注目せよ!
サイバスロン大会の様子 © ETH Zurich / アレッサンドロ・デラ・ベッラ
2016年パラリンピックがついに明日、開催される。障がいを抱えるアスリートらは車椅子バスケや盲目ラグビー、カヌーなどを含む528種目に向けて最後の準備を進めているところだろう。
さて、トレーニング手法や装備がより技術的に進むなか、パラリンピックにおけるテクノロジーの立ち位置に疑問を投げかける人もいる。
VISTA 2013で「パラリンピックにおける設備とテクノロジー」というテーマが取り上げられて以来、人々はパラリンピックにおける高額な装備のコストについて問いを投げかけてきた。「パフォーマンスを向上するためのテクノロジー」を開発する資金に恵まれている人がメダルを独占し、また、「その科学技術はアスリートの素のアビリティを凌駕するものではないのか」などという疑問である。
かつてパラリンピックの水泳で活躍し、現在はサンシャイン・コースト大学の生体工学教授を務めるブレンダン・バーケット氏は次のようにコメントする。「技術の進歩により機能的向上が達成されるなかでも、スポーツの本質が失われてはいけない。スポーツはロボットに左右されるのではなく、常に人が主導権を握るべきことなのである。」
また、個人で活躍する選手に対するスポンサーシップやチケットの売上の少なさ、オリンピックと比べたTV露出の少なさもパラリンピックにとって逆風になっている。
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しかし、パラリンピックとは異なるアプローチをとっているイベントがある。それは、『Cybathlon(サイバスロン)』という、最先端のロボット工学や生物機械工学技術などを活かした障がい者アスリートのための国際大会である。