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疾患アルツハイマーは第3の死因?
実はアルツハイマーが原因で死ぬ人は公表される数字よりはるかに多い
過少評価 アルツハイマーはアメリカ人の第3位の死因かもしれない MoodboardーVetta/Getty Images
アルツハイマーは死に至る病気だ。アメリカには500万人以上の患者がいるが、その大半は発症が判明してからの余命が3年から10年。とすると、2010年にアルツハイマーで亡くなったのがわずか8万3494人というのは少な過ぎる。
米ニューロロジー誌に先週掲載された最新研究によれば、計算が合わないのは患者の数え方を最初から間違っているためだ。アルツハイマーは、死亡診断書に死因として記載される数があまりにも少ないという。この研究の試算では、10年にアルツハイマーで亡くなった人は50万3400人。公的な記録の6倍以上の数字だ。
問題は死亡診断書の書き方にある。例えばアルツハイマー患者が肺炎で亡くなっても、死因には肺炎だけが記述される。アルツハイマーのせいで肺炎から回復できなかったかもしれない、という点は考慮されない。
「アルツハイマーは、脳の記憶や思考をつかさどる部位で最初に発症する。それが何年もかけて呼吸や咀嚼、心拍をつかさどる脳の部位に広がっていく。多くの人はそれを知らない。アルツハイマーで人が死ぬとは考えられていない」と、この研究の主執筆者、ラッシュ大学医療センターのブライアン・ジェームズ医学博士は本誌に語った。
ジェームズらは、65歳以上の2566人を8年間追跡調査した。その結果、アルツハイマーを発症した人のほうが、発症しなかった人より死亡率が高いことが判明。75〜84歳で発症した場合は4倍以上、85歳以上で発症した場合は約3倍も高かった。また75歳以上のすべての人で、死因の3分の1以上がアルツハイマーだったという。
「アルツハイマーに何らかの形で関わっている多くの人は、こうした数字に驚かないだろう」と、ジェームズは言う。「ほとんどの関係者は、アルツハイマーによる死がかなり過少報告されていることを認識している」
彼が発表した死亡率を考慮すれば、アルツハイマーは心臓病と癌に次ぐ、アメリカ人の第3の死因となるだろう。
From GlobalPost.com特約
[2014年3月18日号掲載]