「ヘルシーな食生活はお金持ちだけのものではない」──食に責任ある社会をつくるアプリの挑戦
“Healthy Eating Shouldn’t Be a Privilege”
私は母親として、子供たちの食生活に注意を払っている。親であれば誰でも、わが子にヘルシーなものを食べさせたいはず。それを実践したくても実践できない人がいる現実を知って、私は心が痛んだ。
家庭菜園で子供の食育
娘のエルシーと息子のチャーリーが幼かった頃、私は自宅で野菜を育てるための水耕栽培セットを販売するレタス・グローという会社を共同で設立した。
その数年後には、メリーフィールドという会社の共同創設者になった。この会社では、人々がヘルシーな食品ブランドを探すのを助けるアプリを提供している。ヘルシーなブランドに、専門家によるお墨付きを与えているのだ。
最近は、店頭での啓蒙活動にも力を入れている。買い物中にアプリを立ち上げ、食品の原料や産地について調べると、割引価格になるプログラムを実施している。
私の願いは、説教がましくなったり、事細かに指図したりせずに、人々によりよい選択を促すこと。私が見てきた限り、知識が増えれば増えるほど、人々はヘルシーな選択をするようになる。
わが家ではヘルシーな食品ブランドの商品を買うようにしているけれど、子供たちが延々とホウレンソウやアボカドばかり食べているわけではない。子供たちは、子供らしい食べ物を食べたがる。それでも幸い、最もヘルシーな食品を買うことができる。
私自身はあまりお菓子の類いを食べないけれど、子供たちはよくお菓子を食べる。子供たちが人生を楽しむ機会は奪いたくない。友達の誕生パーティーに行ったのに、ヘルシーでないという理由で自分だけケーキを諦めるような思いはさせたくない。
母は、いつも私に素晴らしいアドバイスを送ってくれた。その教えの1つは、クッキーを食べたいなら自分で焼けばいい、というもの。確かに、自分で作れば、用いられている原料を全て把握できる。
母の教えに従う一方で、たまには市販のカップケーキやクッキーを買うこともある。でも、子供たちは二口くらいで放り出してしまう。あまりおいしく感じないらしい。
わが家では、家で野菜を育てている。子供たちは、食卓でお皿にのった野菜を見るだけでなく、自分で野菜を収穫することを楽しんでいるようだ。
こうやって家で野菜を栽培するのは、子供たちに栄養価のよい食べ物への関心を持たせる上で手っ取り早い方法なのかもしれない。