20年間の進歩と希望は「無」に帰した──アフガン女性たちの地獄
PRISONERS IN THEIR HOMELAND
「10代の少女の大半は今も学校に戻ることが許されず、児童婚のリスクがさらに高まっている」と、ヘンリエッタ・フォアはユニセフ(国連児童基金)の事務局長を務めていた21年11月に声明で述べている。「教育は、児童婚や児童労働のような負の対処方法から子供を守る最善の手段になることが多い」
タリバン復権まで首都カブールでジャーナリストとして働いていたセディカ・レザエイは、バーミヤン州で国際組織のソーシャルワーカーの仕事を見つけた。しかし、米軍が撤退した後に国外に脱出しようとしたが、うまくいかなかった。
「女性はあらゆる意味でタリバンの囚人だ」
タリバンは変わるつもりがないと分かって人々は「絶望」していると、レザエイは言う。アフガニスタンから発信される前向きなニュースはどれも、タリバンが国際社会の機嫌を取ろうとしているだけだと、彼女は警告する。「女性はあらゆる意味でタリバンの囚人だ」
市長を5年間務めたジャファリは、地元で「ミスター市長」と呼ばれることを誇りに思っている。彼女もレザエイと同じように、国際社会の関心がウクライナに移りつつあることを痛感している。「悲惨な状況だ、変わるといいねと、みんなが言う。みんなが黙っているのに、どうすれば変わるというのか」
経済制裁が続くことはアフガニスタンの人々にとって破壊的だが、世界がタリバンに対抗する最も強力な武器になっていると、ジャファリはみる。アメリカと同盟国がその経済力を使って、タリバンに国際的な人権基準を遵守するように圧力を強めてほしいと、彼女は働き掛けている。ただし、楽観してはいない。
「国際社会は、アフガニスタンで起きていることを黙ってやり過ごしたいと思っている。この国には多くの活動家やジャーナリスト、少数民族、女性がいて、今も恐怖の中で暮らしている。助けを必要としている。彼らのことを忘れないでほしい」