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非認知スキル

ぼっちで勉強しているだけでは育たない、人生の幸福度を上げる非認知スキルの伸ばし方

2021年12月14日(火)13時45分
船津徹

集団の習い事が対人スキルを鍛えてくれる

子どもの非認知スキルを育てるには、スポーツをはじめとする「集団の習い事」に参加するのが一番です。日本ではピアノ、バイオリン、英会話など「個人の習い事」が好まれる傾向がありますが、子どもの非認知スキルを育てる上で考慮してもらいたいのが「集団の習い事」への参加です。

少子化の進行やコロナ禍によって、子どもが友だちと親密に関わり合う機会がめっきり減ってしまいました。その結果、コミュニケーションスキル、忍耐力、協調性、自制心といった非認知スキルが育ちにくくなっています。キレやすい子、自制心の弱い子どもが増え、学級崩壊が社会問題化しています。

集団の習い事、たとえばチームスポーツでは、周囲とコミュニケーションを取らなければ、チームとしてまとまりを欠き、試合で勝つことはできません。仲間と協力し、励まし合い、チームが一丸となって勝利に向かって努力していくプロセスが、子どもの協調性や自制心を育んでくれます。

小学生になると、それまで家族中心だった子どもの人間関係が、友だちへと移行していきます。家から外へと子どもの行動範囲が広がり、自立への道を歩んでいくわけですが、この移行がスムーズにいかないと、友だちがうまく作れず、集団の中で孤立してしまう危険性があります。

友だちを作る力、仲間と信頼関係を築く力=対人スキルを育てるには、学校内の人間関係だけに限定せず、集団スポーツなどの課外活動に参加させて、多様な仲間たちと交流する機会を作ってあげることが大切です。

集団の習い事はスポーツ以外でも構いません。ダンス、演劇、合唱、吹奏楽など、音楽やアート分野、また、ボーイスカウトやガールスカウトなど、集団で自然体験やサバイバル体験を行なう活動も、社会の中で生きていくための様々な力を鍛えてくれます。

習い事のポイントは「長く続けること」

子どもがどんな習い事に参加しようとも重要なのは「長く続ける」ことです。習い事をしていると、子どもが「やめたい」と言うことがあります。でも簡単にやめさせてはいけません。子どもには「続けること」の大切さが理解できないのです。大人になってから「あの時やめなければよかった」と悔やむ人生ほど後ろ向きなものはありません。

子どもが「やめたい」と言ってきた時は、冷静に「技能」と「やる気」を見極めて、継続するかどうか判断をしてください。そして、本当にやめてもいいのか、子どもに選択をさせます。やめるべき状況でない時には、子どもととことん話し合い、子どもの本心を確かめてください。

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