バイリンガル育成の達人がおすすめする、「多読」で英語力を伸ばす方法
超簡単な本をたくさん読むことが大切
多読を成功させる秘訣は「難しすぎる本を読まないこと」に尽きます。やさしくて短い本を一冊読み切ることで、「英語の本が読めた」という達成感と成功体験を積むことができます。
「こんなに簡単に読めていいの?」というくらいやさしい本をたくさん読むことで、活字に対する抵抗感が減り、英語をスラスラと早いスピードで読む力が養われていきます。
たとえば単語数200語の本であれば、2分程度で1冊を読み終えることができます。たった2分間ですが、ストーリーは最初から最後までしっかりと完結していますから、読書後に物足りなさを感じることはありません。
同じ本を何度か繰り返し音読し、読みの流暢さ(スラスラ読める状態)が伴ってくると、理解力も深まっていきますから、自分の英語力が向上していることが実感でき、英語学習へのモチベーションがアップします。
最初はすでにストーリーを知っている作品のリーダーズ版を読んでみましょう。多読はできるだけ辞書を引かずに、英語を英語のまま読み進めることがポイントです。ストーリーが分かっていれば、いちいち頭の中で日本語に翻訳することなく、英語のまま読み進める力を鍛えることができます。
英語を読む時、一行一行頭の中で日本語に翻訳していると、読むのに時間がかかり、読みの流暢さが身につきません。また二度読み、戻り読みが多くなるとストーリーの流れが掴みづらくなります。多読に慣れるまでは、理解よりも「英語をスラスラ読むこと」に集中しましょう。そのためにも「超簡単な本」からスタートすることが大切です。
フォニックスで正しい発音を身につける
多読の前提となるのが「正しい発音」です。自己流の読み方、日本語アクセント(母音が残る)が強い読み方では、読書スピードが遅くなる上、実際の会話の場面で通じないことが多くなります。この問題を解決するためには「フォニックス」で英語の正しい発音を身につけることが有効です。
フォニックスというのは、「A=ア」「B=ブ」「C=ク」というように、アルファベットの「文字」と「発音」の法則を学ぶ学習であり、英語を「正しい発音で読む」ために欠かせないプロセスです。
日本の子どもたちが最初に「ひらがな五十音」を習うように、英語圏の子どもはフォニックスで英語の読み方を学びます。フォニックスは「子どもが」読書力を身につけるための学習法ですが、大人もフォニックスを学ぶことで、発音を劇的に向上させることができます。
今はインターネットを活用すれば、無料でネイティブ講師からフォニックスを学ぶことができます。YouTubeで「Phonics」「フォニックス」と検索してみましょう。たくさんのフォニックス動画を見つけることができます。