ワクチン接種が進む今こそ感染予防の基本を確認 正しい手指消毒を学べる液体
正しい手洗いの方法は知っていても、本当に正しく洗えているかというと心許ないかも── StefaNikolic - iStockphoto
<医療従事者の間で大好評、ドイツ発の塗って30秒でピンクに変わる液体>
日本よりも新型コロナのワクチン接種が迅速なヨーロッパでは、「今年の夏こそは近隣ヨーロッパ諸国など国外で過ごす」という人たちの様子が報道されている。とはいえ油断はできず、マスク着用義務は完全に解除されていないし、手指用消毒液も公共の場に設置されている。
消毒液は、引き続き重要な生活アイテム
感染拡大が顕著になった2020年春、スイスではマスクの供給が追いつかなかったこともあり、専門家たちは、感染症の約80%は手から感染するため「とにかく手洗いや消毒が重要だ」とアドバイスした。その結果、昨年の小売大手の手指用消毒液の売上げは感染拡大前の10倍に、また拭き取り用消毒液も3倍になった(スイス放送協会・グラフ)。ドイツでも2020年1月から9月までの消毒液の平均生産量が、前年同期に比べ80%増加した(ドイツ連邦統計局・最初のグラフ)。
大々的なテレワークの実施や大勢での集会の規制も影響したはずだが、「家でも外出時でも手を清潔に保つ」という新しい習慣は、インフルエンザの罹患率が下がることにも貢献したようだ。ドイツでは、2020年4月初め(紺の線、1年の13週目を示すグラフ横軸13)の数値が前年より明らかに少なかったし、スイスでも今年1月から4月中旬(緑の線、グラフ横軸15)までを見ると、インフルエンザの疑いがあった人は前年同期より劇的に少ない(ただし新型コロナとインフルエンザの両症状は非常によく似ているため、スイスの統計は限定的)。
塗って30秒後にピンクになる
さて、ここで質問だが、正しい手洗いや消毒の方法を誰かに習ったり、ユーチューブで学んだ人はいるだろうか。仮に学んでいても毎回正しく実践しているだろうか? 多くの人は適当に行っているのではないか。医療従事者の間でも状況は似ており、必ずしも万全な手指消毒が行われているとは限らない。
スタートアップのHeyfair(ドイツ・テューリンゲン州)はそこに着目し、万全な消毒が期待される医療従事者に向け、消毒液の正しい付け方を非常にわかりやすく学べる方法を開発した。手を着色するという方法だ。特許取得済の同社のDesiCoachは、着色液1本と脱色液1本(各75ml)がセットになっている。これで25回分だ。消費期限は常温で約3か月間、冷蔵庫で保管すれば1年間だ。説明書とカラーチャート2枚が付いて約3200円。