ワクチン接種が進む今こそ感染予防の基本を確認 正しい手指消毒を学べる液体
濃いピンク色の着色液(1)は、ブラックベリー、ラズベリー、サクランボなどのエキスを使った植物性染料で色付けしてある。これを消毒液に見立てて使う。まずは、ボトルから手のひらに液を適量出す。手のひらに出すと液はほぼ透明になるので、手を15~30秒間こすり合わせる。そして、消毒効果が十分発揮されるといわれる約30秒後にピンク色が表れる。
この状態で、カラーチャートの色と自分の手のピンク色を比較する。チャートの1番濃いピンク色と同じなら液の量は十分だったことを示し、実際に消毒液を使ったときの効果は100%期待できる。それより少し薄いピンク色だと消毒の効果は半減し50~60%になってしまう。薄いピンク色だとしたら効果は30%にとどまり、液の量がまったく足りなかったことになる。手のサイズに合わせ、目分量で自分の適量を測れるようになることは大切だ。
また、爪、指、手首と均一に塗れていない場合も多く、手をこすり合わせる際に液が垂れることもあり、手のこすり方も正しかったのかどうかもチェックできる。それらのチェックポイントを確認したら、脱色液(2)でピンク色を落とす。
Heyfairでは、この練習を1度に数回繰り返し、その後は、確認として時間をあけて再度やってみることを薦めている。
医療従事者の間で大好評
この商品は、2019年4月から発売が始まった。同社に問い合わせたところ、2019年と比べ、感染が深刻化した2020年の売り上げはおよそ270%跳ね上がったといい、ロベルト・ヘルムントCEOは「感染拡大前に売り出したことは、大きなメリットだった」と述べた。
実際にDesiCoachを使った医師たちのコメントは「手間がかからず効果的にチェックできる」「素晴らしいアイデアだ。結果が非常にわかりやすい」と上々。薬局店員からは「もう何年にも渡って消毒してきたから大丈夫だと自信があった店員の何人かは、正しく塗れていなかった。すごく驚いた。これを使えば、どこが間違っていたかがすぐにわかる」、医学教育の現場からも「学生たちが使ってみた。しっかり塗れていない箇所がすべて見えた。いい経験になった」と好評を得た(医療機器販売店DocCheck Shop)。
使用対象は医療従事者だが、企業や家庭で使いたい場合も取り寄せることができる。同社のオンラインショップで注文すれば日本にも送付してもらえる。