子どもの「自主性」を育てる親は、人生の哲学を伝えあとは子どもに任せる
自主性を尊重することと、好き放題させることの違い
では、自主性を尊重するために「何でも子どもの言うとおりにすればいい」「子どもを放任すればいい」のかといえば、そうではありません。たとえば、ゲームが好きだから何時間でもゲームをさせていいかといえば、そうではないのです。
子どもの自主性を引き出している親は、子どもの興味や関心を「特性(強み)」に発展させて、よりレベルの高いものに変換しています。
ゲームを何時間でもできるならば、その「集中力」にフォーカスして、より集中力を伸ばすための習い事をすすめる。たとえば、プログラミングを学ばせて「ゲームで遊ぶ」から「ゲームを作る」という体験をさせる、といった具合です。
しかしその際も、親が「これをしなさい」と強制しません。子どもが自分の意志でその道を選択していると「思える」ように親が仕組みをつくっているのです。
ここで覚えておいていただきたいのは、「自主性の尊重」が子どものやる気を引き出し、自信を身につけさせる最大の秘訣だということです。
子どもの「やる気」を高めながら、親がしっかりとサポートをし、最終的に子ども自身が選ぶことによって、子どもはどんどんとたくましく、自信に満ちあふれていきます。
・子どもの興味、関心、得意なことを重視する
・その興味、関心、得意なことを、明確な強みにしていく
・子どもが「自分の意志で選択している」と思える仕組みをつくる
・子どもが選択したことについて、親がとことんサポートを与える
子どもの自主性を育てる家庭教育は、この4つのポイントをうまく押さえています。
[執筆者]
船津徹
TLC for Kids代表。明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。2001年ハワイにてグローバル人材育成を行なう学習塾TLC for Kidsを開設。2015年カリフォルニア校、2017年上海校開設。これまでに4500名以上のバイリンガル育成に携わる。著書に『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)『世界で活躍する子の英語力の育て方』(大和書房)がある。