4割の子どもにできていない「健全な愛着形成」 良い親子関係を作るコツとは?
父親は子どもとの身体的遊びを増やす
父親の育児参加は、母親の身体的・精神的負担を軽減することはもちろん、親子関係の構築にも強い影響を与えます。では母親と父親でどのように役割分担をすると効果的に信頼家関係が構築できるのか、少し見ていきましょう。
まず子どもが心の土台を形成する2歳頃までは、子育ての主役は母親です。子どもが最初に出会う他人である母親との間に「絆」を形成することが、子どもの社会性や人間形成の土台となるからです。父親はそんな母親のサポート役です。買い物、掃除、洗濯、ゴミ出しなどの家事やオムツ交換、沐浴などの育児の雑用は父親ができるかぎりサポートしてあげてください。
子どもの身体がしっかりして自由に動けるようになる頃から父親の役割が増えていきます。家の中で子どもと遊んだり、家の外に連れ出して一緒に身体を動かしたり、海、川、山で自然にふれ合ったりという「身体を使った遊び」を通して愛情のインプットを実践してください。
子どもは母親の顔を見ると精神が安心して脈拍や呼吸数が少なくなり、父親の顔を見ると「楽しい遊び」を期待して脈拍や呼吸数が増えることが分かっています。父親が身体接触の多い、やや荒っぽい遊びを心がけると、オキシトシンが分泌され、父親に対する信頼感が強まっていくのです。
オキシトシンは女性だけでなく男性にも存在することが分かっています。遊びを通して子どもとの身体接触が増えると、父親にもオキシトシンが分泌され「わが子がかわいい」「愛おしい」と心の底から感じるようになっていきます。
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