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コロナ休校による「学力ロス」を防ぐには?

2020年04月28日(火)17時50分
船津徹

国語、算数、理科、社会の主要教科については、学校が提供するオンライン授業や課題をこなし、教科書の内容を消化することが基本となります。机に向かってばかりだと飽きてしまうので、体育、音楽、アートの時間も作りましょう。

体育の時間にはYouTubeのビデオを見ながら親子でダンスをしたり、ヨガや体操をして身体を動かすと運動不足の解消と気分転換になります。音楽の時間には楽器演奏をしたり、YouTubeで「カラオケ」を楽しむのも良いでしょう。さらにアートの時間には親子で絵画や造形に挑戦したり、お手製のマスクを作ったりすると楽しく実用的な技能を身につけることができます。

食事作りも子どもにとっては大切な授業です。冷蔵庫にある素材からどんな料理を作れるのか「考える」ことからスタートしましょう。お米の研ぎ方、包丁の使い方、下ごしらえの方法、調理方法、味付け方法などを学ぶことは、子どもの思考力と創造力を大いに刺激してくれます。

さらに掃除や洗濯などの雑用も親が一人でやってしまわずに、子どもに協力してもらいましょう。家事の手伝いは、子どもに家族の一員としての責任感を身につけさせます。この経験が、将来、社会の一員として責任を持った行動につながっていくのです。

自宅待機中に子どもの「強み」を伸ばす

家庭教育を成功させるポイントは、不得意分野の克服ではなく、得意分野に目を向けることです。家庭では子どもが主体的・能動的に学習に取り組むことが強く要求されます。親に言われて受動的に勉強するのでなく、子どもが興味あること、好きなことをとことん追求させることで、主体的に勉強する意欲を高めることができます。

子どもの好きなこと、興味があること、得意なことは何でしょう? 子どもは自分の強みを知っていますか?

子どもが自分で自分の強みや長所に気づくことは難しいですから、子どもを一番よく知っている親が、良い部分を見つけて言葉で伝えてあげてください。

「負けず嫌い」「集中力がある」「優しい」「社交的である」「パズルが得意」「本が好き」「観察力がある」「明るい」。どの子にも必ず良い部分や人とは違う特徴があります。それが子どもの「強み」です。

子どもの強みをほめてあげると、子どもは自分の強みをより意識するようになり、実際にその部分が伸びていきます。間違っても子どもの弱みや短所には触らないでください。強みと弱みは表裏一体なのです。「負けず嫌い」の子は「頑固で融通が効かない」という弱みがあります。「集中力がある子」は「夢中になり過ぎる」という弱みがあります。「人に優しい」子どもは「優柔不断で物事を決められない」という欠点があります。

弱みに触れると、子どもは弱みをより強く気にするようになり、弱みが大きくなってしまうのです。親は子どもの良い部分だけに目を向けて、認めてほめてあげてください。強みが大きくなるとだんだんと弱みは目立たなくなっていきます。

最初は1日で構いません。子どもの悪い部分には一切触れずに、良い部分だけをほめて1日を過ごしてみてください。「元気にあいさつできてすごいね」「一人で勉強できてえらいね」という要領です。

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