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CBD

悪質な製造元も──噂のCBDコスメ「シワを減らす」効果は示されていない

2019年12月27日(金)17時50分
寺町幸枝

抗炎症作用への期待?

CBDに関しての研究は、オイルに人気と並行して急ピッチで進んでいる。米国の国立衛生研究所(N I H)や、ハーバード・メディカル・スクールなどの研究機関が、定期的に発表している内容によれば、CBDの効果で、現在最も効果があるとされているのは、「癲癇の抑制」だ。実際FDAが最初に承認したCBDをメインにした薬剤は、この発作抑制を目的としたものだった。

また医療マリファナに効果と同様に、鎮痛効果や、睡眠障害対策としての効果は、CBDにも見られるという。しかし、現在様々な美容製品にCBDの文字が踊るが、Fortune誌の調べによると、「美容に対する効果は全く未知数」というのが、専門家の答えだという。

「CBDの皮膚細胞に対する抗炎症作用に関する研究事例は少ない」と話すのは、マンハッタンにあるレーザー&スキンセンターオブニューヨークの皮膚専門医であるダニエル・ベルキン氏だ。 肌の赤味や痒みを抑えると言った研究はまだ進んでいないというのだ。「試すに値する」と話すベルキン氏だが、同時に未知数な部分も多い。特に「シワを減らす」という点などについては、まだ何も効果が示されていない。

ビジネス・インサイダーの記事によれば、CBDはすでに10億ドル(約1100億円)規模のマーケットで、2022年までには220億ドル(約2兆3800億円)規模に膨れ上がると言われている。

市場に出回っているCBD関連の美容製品は、スキンケア製品一般から、リップバームやマスカラ、コーヒースクラブまで、種類も多様だ。その上、CBDのコスメ製品は、手頃なもので20ドル台から手にすることができる。

今後より多くの製品が、このエキゾチックなオイルを原料にした製品をリリースしてくるだろう。しかし忘れてはならないのは、まだまだCBDオイルについては未知の部分が多いということだ。

また日本では、大麻取締法によってTHCの所持や譲渡、栽培は禁止されており、医療目的であっても規制の対象。CBDについては、法律で禁じられている「大麻」から除外されているものとして規制されていないが、使い方や、その製品のクオリティにはくれぐれもご注意を。

【参考記事】思春期に大麻を摂取してなければうつ病が防げたかも 米国で40万件

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