極地の光環境が育む生物多様性の秘密...フィンランド研究チームの新説
Unique Polar Light Could Save Biodiversity
気候変動の加速で増す生物多様性を支える仕組みへの理解
北極の氷は今世紀の終わりまでに消滅し、南極大陸の氷のない場所は現在の2%からほぼ25%へと拡大して生態系を一変させるというう予測もある。
「南極大陸西部の氷河が解けるだけでも海面が5メートル上昇して、今後数十年から数百年の間に世界人口の10%と世界の沿岸部の海洋生態系の多くを脅かす」とサイコネンは言う。
今回の研究では生物多様性に対する視野を広げるよう呼びかけ、かき乱された生態系の回復と再構築のために必要な、遺伝的多様性の維持と種の交配の重要性を強調している。気候変動が加速する中、生物多様性を支える仕組みを理解することが、かつてなく重要になる。
「生物多様性は、長い目で見れば、撹乱されて大量絶滅した後も回復できると我々は提唱している。ただし生態系は新しい種の集合体として再構築される」とサイコネンは話し、今回の研究を通じて「将来の多様化と生態系の機能や役割を支えるために、十分な遺伝的可能性、種の可能性、種の交配の可能性を保証することの重要性に注目してほしい」と言い添えた。
(翻訳:鈴木聖子)
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