最新記事

市場

電気自動車(EV)で注目の日本企業は「ソニー」である理由

2021年2月2日(火)19時05分
安藤智彦(ジャーナリスト)

ソニーがコンセプトカーを発表した同じCESで、トヨタ自動車はEVを軸にあらゆるモノやサービスがつながる街づくりの構想を明らかにしている。野心的かつ壮大な構想だったが、地に足の着いた「ビジョン」を凝縮したソニーとは対照的に、市場の反応は芳しくなかった。

製品としてのEV自体は、トヨタやホンダ、日産自動車など、日本企業も手掛けてはいる。しかし、その先のビジョンやロードマップなど、製品を通じた市場との対話がうまくいっていない。

そのあたりはテスラが数歩先を行っており、2020年にはトヨタを抜き、自動車メーカーで時価総額世界トップに立った。

米アップルがiPhoneで携帯電話という端末の概念を変えたような「ゲームチェンジ」の波を作る、あるいはその波に乗る企業を、市場は冷静に見定めている。

注目の日本株

ソニー(東証1部:6758)

1946年設立で、音響・映像を主軸とした総合電機メーカーとしてスタートしたが、現在はCMOSイメージセンサー、スマートフォンなどのハードウエア事業、映画・音楽などのコンテンツ事業、家庭用ゲーム機事業、さらには金融事業など多角経営を推進。

magInvesting20210202ev-jp.jpg

本誌2021年1月12日号28ページより

注目の米国株

テスラ(NASDAQ:TSLA)

2003年設立の電気自動車メーカー。ソーラーパネルや蓄電池の設計・製造・販売も手掛ける。2020年7月、時価総額でトヨタ自動車を超え、自動車業界のトップとなった。進撃を続ける会社の顔は、宇宙開発事業にも熱心な起業家、イーロン・マスクCEOだ。

magInvesting20210202ev-us.jpg

本誌2021年1月12日号28ページより

※チャートは全て、上が株価(日本銘柄の単位は円、米国銘柄の単位はドル)、下が売買高(単位は株、Mは100万、Bは10億を表す)。チャート提供:TradingView

<本誌2021年1月12日号「2021年に始める 投資超入門」特集より>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中