最新記事
BOOKS

【中学・高校受験】「4行でまとめろ」ハーバードで150年伝わる作文力を一気に底上げするスキル

2024年11月15日(金)15時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

作文の一番重要なスキル「オレオ」

文章を書くために一番重要なスキルは、自分の考えをつじつまが合うようにロジカルに構成することです。「オレオ公式」は、このスキルを練習し、練習の効果を最大限に発揮するために考え出された方法です。

オレオ公式による作文は、公式を使って書く内容をまとめて、文章に整えていく書き方で、「意見を主張する」→「理由を出す」→「具体例を出す」→「意見を強調する」という4つの項目から成り立っています。

実はこの方法は、アメリカの名門、ハーバード大学で150年前から学生たちに教えられてきた作文のテクニックで、アマゾンやグーグル、トヨタ、マッキンゼーなどの世界的企業や一流大学でも、コミュニケーションのツールとして導入されている方法なのです。

みなさんがこの本で学ぶべきことは、「テーマを決め、オレオ公式どおりに流れを作り、1段落で終わる短いエッセイ(自分の意見や考えを述べる文章)を完成させる」ということです。

時間は毎日10分だけです。毎日たったの10分間、この練習を続けるだけで頭脳を鍛えることができ、国語の勉強だけでなくほかの教科も成績がよくなるのです。

考えを当てはめただけで文章ができた?

アメリカやヨーロッパの教育熱心な国では、楽しく無理なく思考力を鍛えるために幼稚園や小学校のうちからさまざまな教育を行っています。そんな中、アメリカの専門家が、小学生のうちからロジカルに考えて、読む人を納得させる文章が書けるようにと、オレオ(OREO)という名前のついた公式を作り出しました。

オレオ?そうです、白いクリームを黒いビスケットでサンドした甘いクッキーと同じ名前ですね。

おいしくて楽しい、作文ツール「オレオ公式」

ロジカルに考え、文章で表現することを助けてくれるオレオ公式は、下のイラストのように図にすると覚えやすいです。

newsweekjp20241112052749-8f8a009e7eafb0acaa9d1171fa7d309c5ce9b34f.jpg

ところでなぜオレオというのでしょう? それは、この公式の4項目、「意見を主張する」(Opinion)→「理由を示す」(Reason)→「具体例を出す」(Example)→「意見を強調する」(Opinion)を英語で表したときの頭文字をつないだものが「オレオ(OREO)」になるからです。

オレオ型の4行公式
O︰意見を主張する
R:理由を示す
E:具体例を出す
O:意見を強調する

作文を書くときに、何も考えずいきなり書き始めるのではなく、まずは「OREO」の4項目ですじ道を立てて構成を整理してみましょう。

次に、4つのそれぞれの内容をくわしく整えます。具体的な内容で肉付けをしていくイメージで書き進めていくと......? ほらね! すじの通ったロジカルな作文が完成しました。

オレオ公式を用いて書く内容を決めて、それに沿って文章を書いていくだけです。大事な部分が抜け落ちたり、同じことをくり返し書いてしまうこともありません。今まで作文が書けないと悩んでいたのがうそみたいでしょう?

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

FRBとECB利下げは今年3回、GDP下振れ ゴー

ワールド

ルペン氏に有罪判決、被選挙権停止で次期大統領選出馬

ビジネス

中国人民銀、アウトライトリバースレポで3月に800

ビジネス

独2月小売売上は予想超えも輸入価格が大幅上昇、消費
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 5
    「炊き出し」現場ルポ 集まったのはホームレス、生…
  • 6
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 9
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 10
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中