最新記事
挨拶

「お世話になっております」...毎度使っていませんか? センスがいい人の心の距離を縮める言葉の極意

2024年9月20日(金)12時56分
有川 真由美(作家)*PRESIDENT Onlineからの転載

【大ピンチの時に心を落ち着かせる方法】

ピンチのときに人は劇的に成長し、感覚が研ぎ澄まされる......。そう痛感します。

週刊誌のライターをしていたとき、「数日かかって書いたパソコンのデータがぜんぶ消失。締め切りが数時間後に迫っている」という大ピンチが起こりました。


 

一瞬、「終わった......」と天を仰いだものの、嘆いている暇はなく、ものすごい集中力で書き直し、ギリギリセーフ。ほかにも講演のときに、話すことを書いたメモを忘れてきたピンチもありました。

そんなピンチとの向き合い方は、「深刻にならないこと」に尽きます。「もう最悪!」「嫌になってきた」「どうしよう〜」などと言っていると、焦りが増してきます。極端な話、「あー、命まで取られなくてよかった」などと"もっと最悪の事態"を考えると、心は落ち着いてくるはずです。

【「なるほど、そうきましたか」と面白がる】

まず大きく深呼吸。そして、「はいはい、なるほどねぇ。そうきましたか」と努めて他人事のように飄々とつぶやきます。すると、自分でもびっくりするような神通力が降りてきて、目の前のことに集中できます。ここまでくると、まるでコメディ映画のように面白おかしく感じられて、笑いがこみあげてくることもあります。

じつは「面白い」という言葉、天照大神が弟の悪業に怒って、天岩戸に隠れた神話が起源とか。太陽神が隠れて、国中は真っ暗になり世が乱れてしまいました。残された神様たちは思案した結果、岩戸の前で笑いながら舞いを踊ります。

そのあまりにも楽しそうな姿に、天照大神が岩戸の扉を開けて外に出てきたとき、世界は再び明るさを取り戻し、神々の顔(面)が白く照らされたことを意味しているのです。

ピンチで光が見えないとき、どうすれば光を取り戻すことができるか、1300年以上前の神話が教えてくれています。そう、ピンチのときは笑い、踊りましょう。

困難を楽しみ、面白がったときに、最大の結果がもたらされるのです。

センスがいい人がしている80のこと有川真由美『センスいい人がしている80のこと』(扶桑社)(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
presidentonline.jpg

ニューズウィーク日本版 ISSUES 2026
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月30日/2026年1月6号(12月23日発売)は「ISSUES 2026」特集。トランプの黄昏/中国AIに限界/米なきアジア安全保障/核使用の現実味/米ドルの賞味期限/WHO’S NEXT…2026年の世界を読む恒例の人気特集です

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、イラン攻撃を警告・ハマスに武装解除要求

ビジネス

米国株式市場=下落、ハイテク株に売り エヌビディア

ビジネス

NY外為市場=円が対ドルで上昇、介入警戒続く 日銀

ワールド

トランプ氏「怒り」、ウ軍がプーチン氏公邸攻撃試みと
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 5
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 6
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 7
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中