最新記事
ヘルス

腰痛リスクを低減できる「正しい座り方」とは? 「背もたれに寄りかかる」のがNGとは限らない

2023年9月19日(火)19時35分
熊田祐貴(柔道整復師、鍼灸師、花園駅前鍼灸整骨院院長) *PRESIDENT Onlineからの転載

適度に寝返りを打てる姿勢が「正解」

本書の第1章では「使いすぎた腰は睡眠で回復させる」ことが必要であると説明しています。

質の高い睡眠を取ってからだをしっかり回復させるために私が唯一、重視している動作がきちんと「寝返り」が打てるかどうか。適度に寝返りを打ちながら眠れていれば、それは「正解」です。

近頃、快適に睡眠を取るためのさまざまな寝具が販売されていますが、どんなにいい枕やマットレスを使っていようとも、同じ体勢で何時間も寝続ければ、そのうち腰が痛くなります。図表4のように、理想的な姿勢で寝続けることはできないのです。

図表4 理想的な寝姿勢と寝具(敷布団・ベッドマット)の選び方
出所=『読んで防ぐ腰痛の本

熊田祐貴『読んで防ぐ腰痛の本』腰に負担をかけないようにするためには、寝ている時も適度にからだを動かす必要があるのですが、なかには「腰が痛くて寝返りが打てない」という人もいます。寝返りが打てないのは、だいたいが腰まわりの筋肉がかたくなっているせいです。

寝返りが打てないからといって新たに寝具を買い替えるよりも(どのみち、寝返りは打てないでしょうから)、毎日少しずつでいいので、寝た状態でからだをコロコロと左右に動かしましょう。からだを動かして筋肉をほぐすほうが、よっぽど腰痛対策になります。

ちなみに、極端にやわらかすぎたりかたすぎたりする寝具は背骨に影響するので、できれば避けたほうがいいということはお伝えしておきます。

熊田祐貴(くまだ・ゆうき)

柔道整復師、鍼灸師、花園駅前鍼灸整骨院院長
2013年、京都で花園駅前鍼灸整骨院を開業。たった1回で、つらい腰痛を治す施術は口コミで広がり、『女性自身』で「神の手をもつ治療院」として取材を受ける。リピート率は90%以上を誇り、高度な治療技術は、全国からプロの整体師が学びに来ている。ライフワークは、日本人の痛みの概念を変えること。生活習慣や日常生活による「痛みの根本原因」に日本人が意識を向けられるよう、講演会やセミナー、各マスコミにて意識改革に取り組んでいる。


※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら
presidentonline.jpg





あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米、ウクライナ和平案の感謝祭前の合意に圧力 欧州は

ビジネス

FRB、近い将来の利下げなお可能 政策「やや引き締

ビジネス

ユーロ圏の成長は予想上回る、金利水準は適切=ECB

ワールド

米「ゴールデンドーム」計画、政府閉鎖などで大幅遅延
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体制で世界の海洋秩序を塗り替えられる?
  • 3
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワイトカラー」は大量に人余り...変わる日本の職業選択
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 7
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 8
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中