放っておくと「40歳から縮んでいく脳」の老化を防ぐ 週1食べるだけで効果が出る注目の食材とは
チョコレートは自然発酵食品で、ポリフェノールの一種のフラバノールが豊富なため、食べればさまざまな恩恵がある。カカオフラバノールは認知機能の老化を食い止め、インスリンの感受性や血管機能、脳の血流、さらには運動能力まで改善するといわれている。
23歳から98歳までの、認知機能の正常な被験者1000人近くを対象にした研究では、少なくとも週に1回チョコレートを食べる人は、視空間記憶とワーキングメモリ、抽象的な推論などの認知的な能力が優れていることがわかった。だが、地元のスーパーマーケットには、どれを選べばいいのか迷ってしまうほどたくさんの種類のチョコレートが並んでいる。そのなかで、どうやってお目当てのものを見つければいいだろうか?
ダーク・チョコレートの選び方
まずは原料表示を見よう。そのチョコレートの原料が「アルカリ処理」、別の言葉ではダッチ・プロセスという処理がされていないことを確かめよう(たいていは原料表示の"ココア"の隣に書かれている)。このような処理法は、原料に含まれる植物栄養素をかなり損なわせ、せっかくの有益な食べ物を、栄養のないカロリーだけの食べ物に変えてしまう。
市販されているチョコレートは、糖質の含有量もさまざまだ。糖質はできるだけ少なくて、カカオはたっぷり含まれているものを望むなら、カカオの含有率が80パーセントを超えるチョコレートを探そう。
それより低いものは、「おいしすぎて食べるのがやめられない」食品カテゴリに属している(ミルクチョコレートとホワイトチョコレートは、本質的にはキャンディ、つまり純粋な糖質だ)。
たとえば、あなたが85パーセントと書かれたものを見つけたら、もう安心。ちょっと小腹が空いたときに、ほんの一切れ食べて満足する、そんなチョコレートの楽しみ方ができるはずだ。
カカオ85パーセントのダーク・チョコレートを、板状なら週に1枚の割合で食べよう。また、オーガニックやフェアトレード認証ラベルのあるものを選ぼう。そうした商品は、たいていは倫理的なルートで供給されている。
脳の血流を増やす運動
ここで改めて、EVOOが脳に良い理由を説明していこう。
食べ物だけでなく、運動によっても脳の血流を増やすことができる。
あなたが鍛えられるエネルギーの供給システムは、主に2つある。有酸素と無酸素だ。大まかにいうと、有酸素運動は長距離のサイクリングやハイキングなどで、無酸素運動はウエイトリフティングや短距離走などだ。有酸素運動は、酸素を使って脂肪をエネルギーに変え、無酸素運動は糖をエネルギーに変えると考えよう。
有酸素運動のトレーニングは心拍数が上がり、長時間続けることができる。身体は1日のほぼすべての時間、酸素呼吸によって機能している。有酸素「運動」は、その代謝を盛んに働かせている状態だが、あくまでも同じ代謝の状況下にある。
あらゆる形式の運動は、体内の制御センターに酸素と栄養をどんどん送り込んで脳の血流を増やす。そのなかでも有酸素運動は、脳由来神経栄養因子(BDNF)を増やす方法として知られる。