「ごめんなさい」を上手に言える...謝れる子供になる6つのステップ

I’M SORRY I DID THAT

2023年3月31日(金)12時40分
マージョリー・インガル、スーザン・マッカーシー(ともにソーリーウオッチ・ドットコム創設者)

230404p52_ASK_02.jpg

子育てで見落とされがちな謝罪のしつけ PEOPLEIMAGES/ISTOCK

お手本の効果は絶大だから、大人はやるべきことをきちんとやらなければならない。自分が謝るところを子供たちに見せるのだ。配偶者やウエートレスに対してもそうだし、友人の話を途中で遮ってしまったときや、足下にいたネコに爪先を引っかけてしまったときもそうだ。必要なときにきちんと謝ることのできる人々に囲まれて育った子供は、謝罪のことを敵に囲まれて責め立てられ、意味も分からず強いられる拷問のように感じることはないだろう。

「わざとやったんじゃないもん!」がいつも通用するとは限らないことを理解するのは、子供にとっては並大抵のことではない。でも窓ガラスを割ってしまったとか、誰かの手を踏んづけてしまったとか、リビングルームでマンゴー味の自家製コンブチャを容器ごとぶちまけてしまったりしたら、わざとやったわけでなくても謝らなければならない。窓ガラスの修理代を誕生日にもらったお小遣いから払うとか、床掃除をする必要にも迫られるかもしれない。

なぜ悪いのかを理解させる

多くの場合、子供は自分には悪気がなかったことを大人に分かってほしいと思っている。だが、起きたことは事実。その子は事態を修復するために、できる限りのことをしなければならない。

子供の言い分を聞いていると、まるで悪事には2種類あるみたいだ。例えて言うなら、うっかり窓を壊すことと、わざと窓を壊すこと。壊すつもりがなかった子供は、窓を壊したという事実ではなく、壊すつもりはなかったほうに目を向けがちだ。

何かいいことをしようとしていた場合はなおさらだ。野球のノックのやり方を友達に教えていたとか、雨の日に弟を楽しませようとリビングでピクニックごっこをしていたとか(そのためにコンブチャをぶちまけることになったとしても......)。

悪気がなくても責任を逃れられるわけではないことを子供に理解させるのは難しい? いや、問題はそこではない。世の大人たちはもっと手の込んだやり方で「悪気はなかった」と言い訳している。例えば「私の発言は前後の文脈から切り離されて報道され、誤解を招いたようだ」などと。

忘れてはいけない。子供は大人のやることを見て学習するのだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米新規失業保険申請、4.4万件増の23.6万件 季

ビジネス

中国経済運営は積極財政維持、中央経済工作会議 国内

ビジネス

スイス中銀、ゼロ金利を維持 米関税引き下げで経済見

ビジネス

EU理事会と欧州議会、外国直接投資の審査規則で暫定
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキャリアアップの道
  • 2
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 3
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれなかった「ビートルズ」のメンバーは?
  • 4
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 5
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 6
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎…
  • 7
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナ…
  • 8
    ピットブルが乳児を襲う現場を警官が目撃...犠牲にな…
  • 9
    「安全装置は全て破壊されていた...」監視役を失った…
  • 10
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 10
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中