最新記事

ヘルス

「寝はじめる姿勢」で目覚めが変わる 寝ても疲れが取れない人に共通する「睡眠の大間違い」

2021年6月27日(日)16時01分
夏嶋 隆(メディカルトレーナー、動作解析専門家) *PRESIDENT Onlineからの転載

ふたつ目は、明るさの調整です。寝ているときの状態を動作解析してみると、ベッドを壁につけて置いている場合、多くの人が横向きで寝る際に壁側を向いて寝ます。人間には「暗い方を向いて寝る」習性があるため、一切の光源がない壁側ばかりを向いてしまい、必然的に寝返りの回数が減り、これが寝ても疲れが抜けない原因をつくっているのです。

明かりはできるだけ取り除く

旅先のホテルなどで寝ると、どこか疲れが抜けない、調子がよくない、という経験をしたことはありませんか? これは、普段とは明りの強さや明りの場所が異なるため、寝返りの回数が減っていることが考えられます。

最適な睡眠環境を作るには、すべての光をシャットアウトしましょう。常夜灯や間接照明をつけたまま寝ると、その光に背を向けるようになってしまい、寝返りの回数が減ります。寝室はできる限り明かりを取り除いた環境づくりをすることが、翌朝疲れを残さないためにも大切です。

3つ目は、寝具の環境です。まずはベッド。柔らかくて沈み込みやすいものは、体が安定してしまい、寝返りを打ちにくくなってしまいます。なるべく硬めのものを選ぶのが望ましいです。硬めのベッドのほうが寝返りの回数が増え、腰にかかる負担も軽減してくれます。

次に枕。寝ている間にずっと仰向けで寝ている人はほとんどいません。右や左を向いたりと、横向きに寝ている時間が必ずあります。枕の高さは、仰向けに寝たときは、腰をベッドにつけられている高さがベストです。

しかし、同じ枕で横向きに寝ると、下側の肩甲骨は前に出て巻き肩になり、肩こりの原因になります。

そこでオススメなのが、中央部は仰向けの高さに合わせ、両サイドは横向きの高さにする方法です。低めの枕を中央に置き、高めの枕を両サイドに配置すれば、仰向けでも横向きでも体に負担をかけない姿勢で眠ることができるでしょう。

reuters__20210627_154647.jpg

疲れない寝方は「胎児のポーズ」が正解

私が指導しているアスリートからよく「どんな姿勢で眠ると疲れにくいですか?」と聞かれます。寝ているときの姿勢は意識してコントロールできないため、回答に窮することがあります。

ただ、もし眠っているときの姿勢を意識的にコントロールできるとしたら、一番いい姿勢は「胎児のポーズ」と答えるでしょう。

お母さんのお腹のなかにいるときの胎児の姿勢を思い出してみてください。胎児は腰を丸めて、膝を軽く折り曲げた姿勢をしています。

私たちが眠るときも、腰を丸めて、膝を軽く折り曲げた姿勢が、もっとも体に負担をかけにくいのです。折り曲げた足はそろえる(上側の膝を下側の膝にのせる)ようにするのがポイントです。体重が全身に分散されるため、疲れにくくなります。

横向きで寝るときは、できるだけ胎児のポーズを意識しましょう。寝ているときには姿勢のコントロールができませんので、寝はじめに胎児のポーズをとる習慣を作り、体に覚えこませることが大切です。

reuters__20210627_154303.jpg

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送-日英伊の次期戦闘機共同開発に向けた契約締結、

ワールド

ミャンマー大統領に前国軍総司令官、議会が選出

ビジネス

連合の春闘賃上げ率、3次集計は5.09% 高水準を

ビジネス

日経平均は反発、ホルムズ海峡巡る過度な警戒感が後退
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受給年齢」
  • 4
    破産申請の理由の4割以上が「関税コスト」...トラン…
  • 5
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 6
    満を持して行われたトランプの演説は「期待外れ」...…
  • 7
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 8
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 9
    日本の男女の賃金格差は世界でも突出して大きい
  • 10
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 6
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 7
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中