不動産オーナー調査で見えた、開始すべき時期、他の投資にない「特権」、駅遠物件の価値
30代が最適なタイミングと考える不動産オーナーは「仕事をして10年ほどが経ち、将来の考え方がまとまってくる」「仕事も一通り経験してお金も溜まっている。35年ローンを返すタイミングと定年が同じタイミング」との回答があります。
経験者が実感している不動産投資のメリットとは
また、アンケートに回答した不動産オーナーは、95%以上が不動産以外の株式や投資信託といった投資の経験がある方ということもわかっています。複数種類の投資経験者が、他の投資と不動産投資を比較した時にメリットと感じることとして「ローン(融資)を組んで投資ができること」であり、自己資本以外の力をかりて投資ができることを魅力に挙げています。
融資、つまり、お金を借りることに対してマイナスのイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、自己資金を使わずとも投資を開始できるという意味において、ポジティブに融資を選択する方も少なくありません。「お金を借りる特権」がある投資は他になく、不動産投資をするオーナーもその点を一番のメリットと評価しています。また「毎月定額の家賃収入が入り比較的安定していること」や、「(株式などと比べて)中長期的に資産形成ができる」ことも半数近くのオーナーがメリットと捉えています。
駅近でない物件は投資に不向きか
では、投資物件はどのように選べばよいでしょうか。
早く探し始めたほうが良いですが、どこでも買ってよいわけではありません。やはり、良い立地を選ぶことは大切です。
例えば、大阪では「大阪駅前うめきた2期地区再開発」「森ノ宮駅前再開発」、博多も福岡市が主導して実施している「天神ビッグバン」で街並みが大きく変化しています。ここで重要なのは、再開発のエリアを見るのではなく「そのエリアに通勤や通学をする人がどこに住むか」です。駅であれば再開発エリアから2~3駅の場所が人気となります。
ただし絶対「駅近」で、特に駅から5分以内の「超駅近」である必要はありません。コロナ禍で密を避けるため、また健康維持や節約を目的に自転車移動に変えた人も増えていると考えらえます。例えば大阪では駐輪場や自転車専用通路が増え、通勤や通学に自転車を利用する人が急激に増えています。そのような移動手段の変化からも「自分だったら、どこに住むか」を考えて、投資する物件のエリアを決めることが大切です。
また、投資目的の不動産を販売する営業担当から「自分で住まないのだから、見なくても良いと言われた」と聞くことがあります。しかし入居者から考えると、物件だけでなく近隣環境など、日々の暮らしを考えて物件を選ぶことから、空室になりにくく今後も人気で価値が下がりにくい物件と出会うには、自分自身で見て選ぶことは必須と言えます。