最新記事

スポーツ

パラグアイで受け継がれる日本の野球、藤川球児は「中南米の野球文化も素晴らしい」とエール

2023年2月14日(火)17時15分
※JICAトピックスより転載

環境が変わるたびに人は磨かれる

《藤川さんから、高知とパラグアイでそれぞれ挑戦を続ける二口さんと古賀さんにエールをお願いします》

●藤川さん:
環境が変わるたびに人は磨かれていきます。二口くんは、いまの自分を5年先の自分にも誇れるように、毎日を過ごしてほしいですね。疲れた時やつらい時は手前の目標に視線を変えて、自信がある時は遠くの目標を見ればいい。とにかく先を見て、止まらずに突き進んでほしいです。

●二口さん:
ありがとうございます。一生、頑張ります!!

●藤川さん:
古賀さんは、今回のJICAの来日研修で学んだことを生かして、パラグアイでさらに野球を盛り上げていただきたいです。そして日本から選手やコーチを招聘するような環境づくりも広げていただきたい。古賀さんは、そういう大きな任務を請け負う方だと感じています。

●古賀さん:
高知FDやJICAの皆さんの力も借りて、パラグアイで日本式野球の土台をしっかり作っていきたいと思います。いつの日か藤川さんに、「パラグアイにぜひ来てください」と胸を張って言えるように、頑張っていきたいです。

jicatopics20230213-fujikawa-7.jpg

藤川球児(ふじかわ・きゅうじ)
高知県高知市出身。1999年阪神タイガース入団。2013年にメジャーに挑戦し、2015年までシカゴ・カブス、テキサス・レンジャーズに在籍。日本球界復帰にあたり「地元の子どもたちに夢を与えたい」という想いから高知FD入団を決意。2016年に阪神復帰、2020年現役引退。現在はプロ野球解説者やYouTuberとして活動。

二口卓矢(にぐち・たくや)
2022年4月に南米・パラグアイのイグアス地区から来日し、高知FDの練習生となった18歳の日系2世。親戚が高知県四万十町出身。ポジションはピッチャー、武器はチェンジアップ。憧れの選手は藤川球児さんと大谷翔平選手。

古賀豊(こが・ゆたか)
日系2世。イグアス地区の野球チームで日本式野球の指導、普及を行っている。2013年からコーチ、2015年からは監督を務め、二口さんの指導も行っていた。「野球指導者の人材育成」プログラムには、2020、2021年度のオンライン研修に続き、3度目の参加。


注1:JICAは、前身の海外移住事業団の時代から継続して日系人コミュニティに対する支援を行っている。代表的な取り組みとして、主に中南米を対象に日系人コミュニティと日本をつなぐ架け橋となる人材を育成する「日系社会研修」がある。「野球指導者の人材育成」は、その枠内で実施されている特にユニークな取り組みの一つで、JICAが高知FDに委託し、実施しているもの。

注2:1991〜2000年に東京ヤクルトスワローズで投手として活躍した岡林洋一さんは、これまでで唯一のイグアス地区出身のプロ野球選手。二口選手も大きな影響を受けているという。

注3:南北アメリカ大陸の国々が参加して4年に一度開催される総合競技大会。

(関連リンク)
中南米日系社会 - JICA
日系研修「野球指導者の人材育成」 - JICA
南米・パラグアイ 日系青年の日本野球への挑戦!! -高知ファイティングドッグス

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

MAGA派グリーン議員、来年1月の辞職表明 トラン

ワールド

アングル:動き出したECB次期執行部人事、多様性欠

ビジネス

米国株式市場=ダウ493ドル高、12月利下げ観測で

ビジネス

NY外為市場=円急伸、財務相が介入示唆 NY連銀総
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワイトカラー」は大量に人余り...変わる日本の職業選択
  • 4
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 5
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 9
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中