最新記事

ハリウッド

ジョージ・クルーニー、「SNSをしないこと」がスターであり続けるための秘訣

2022年12月12日(月)17時05分
千歳香奈子
ジョージ・クルーニー

44年間に渡ってハリウッドの第一線で活躍し続けるジョージ・クルーニー(2021年10月、ロンドン) Henry Nicholls-REUTERS

<「酔った勢いで問題発言をしないようSNSの利用を避けている」と晩酌好きのジョージ・クルーニーは語る。「私生活を自ら発信しない」主義を貫くスターは他にもいる>

SNSの利用が当たり前となった今も、頑なにソーシャルメディアから距離を置くハリウッドスターもいる。映画『オーシャンズ』シリーズやアカデミー賞助演男優賞を受賞した『シリアナ』(05年)で知られるジョージ・クルーニーもその一人だ。

SNS時代となった昨今、炎上など著名人がトラブルに巻き込まれることも珍しくない。また、スマホやSNS依存が増える一方で煩わしさや過度の疲労を感じる「SNS疲れ」が問題にもなっており、SNSから距離を置く「SNSデトックス」を宣言するセレブも増えている。しかし、1978年にテレビドラマで俳優デビューして以降、44年間に渡って第一線で活躍し続けてきたクルーニーは、「SNSに関わらない」ことこそが過度の露出を避け、「スターであり続けるための秘訣」だと語る。

「夜3杯飲んだら問題になる」。ワシントン・ポスト紙のインタビューで、SNSを利用しない理由をクルーニーはこう述べている。晩酌好きであるが故に、酔った勢いで問題発言をしないようSNSの利用を避けているというのだ。気軽に発信できる一方でトラブルにも発展しかねないSNSは、「スターでありながら、利用することはできないと思う」と話す。

かつて親交のあったポール・ニューマンやグレゴリー・ペックら往年のスターから、「映画スターになる方法」を学んだというクルーニーは、「2人は現在の24時間年中無休のソーシャルメディアを避けることができた」と話す。スポットライトを浴びながら過度の露出を避けることが、スターであり続けるために必要なことだと教わったクルーニーは、「自分が信じていることのために立ち上がり、少しの威厳を保って行動する」という信念を貫いている。

その言葉を証明するかのように先日、尊敬する2人の大先輩も授与された米国の芸術分野で多大な功績を残した人々に贈られるケネディ・センター名誉賞を受賞した。

【写真】クルーニーの顔だらけのドレスを着て、受賞を祝福する親友ジュリア・ロバーツ

SNSを使わないスターたち

人望が厚く、ハリウッドきっての「ナイスガイ」として知られるクルーニーが、公私にわたり誰からも慕われるのはSNSを使わないという「セルフコントロール」の賜物とも言えるが、他にも「私生活を自ら発信しない」主義を貫くスターがいる。

クルーニーと『ゼロ・グラビティ』(13年)で共演しているサンドラ・ブロックは、「削除できない自撮りはしない。写真を投稿したり、コメントしたりしない」と語っている。また、3人の子供の母でもあるケイト・ウィンスレットは、SNSの危険性を訴え続けている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%

ワールド

ミャンマーで総選挙投票開始、国軍系政党の勝利濃厚 

ワールド

米北東部に寒波、国内線9000便超欠航・遅延 クリ

ワールド

米、中国の米企業制裁「強く反対」、台湾への圧力停止
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 3
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌や電池の検査、石油探索、セキュリティゲートなど応用範囲は広大
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 6
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 7
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 8
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 9
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 10
    【クイズ】世界で最も1人当たりの「ワイン消費量」が…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中