ジョージ・クルーニー、「SNSをしないこと」がスターであり続けるための秘訣
44年間に渡ってハリウッドの第一線で活躍し続けるジョージ・クルーニー(2021年10月、ロンドン) Henry Nicholls-REUTERS
<「酔った勢いで問題発言をしないようSNSの利用を避けている」と晩酌好きのジョージ・クルーニーは語る。「私生活を自ら発信しない」主義を貫くスターは他にもいる>
SNSの利用が当たり前となった今も、頑なにソーシャルメディアから距離を置くハリウッドスターもいる。映画『オーシャンズ』シリーズやアカデミー賞助演男優賞を受賞した『シリアナ』(05年)で知られるジョージ・クルーニーもその一人だ。
SNS時代となった昨今、炎上など著名人がトラブルに巻き込まれることも珍しくない。また、スマホやSNS依存が増える一方で煩わしさや過度の疲労を感じる「SNS疲れ」が問題にもなっており、SNSから距離を置く「SNSデトックス」を宣言するセレブも増えている。しかし、1978年にテレビドラマで俳優デビューして以降、44年間に渡って第一線で活躍し続けてきたクルーニーは、「SNSに関わらない」ことこそが過度の露出を避け、「スターであり続けるための秘訣」だと語る。
「夜3杯飲んだら問題になる」。ワシントン・ポスト紙のインタビューで、SNSを利用しない理由をクルーニーはこう述べている。晩酌好きであるが故に、酔った勢いで問題発言をしないようSNSの利用を避けているというのだ。気軽に発信できる一方でトラブルにも発展しかねないSNSは、「スターでありながら、利用することはできないと思う」と話す。
かつて親交のあったポール・ニューマンやグレゴリー・ペックら往年のスターから、「映画スターになる方法」を学んだというクルーニーは、「2人は現在の24時間年中無休のソーシャルメディアを避けることができた」と話す。スポットライトを浴びながら過度の露出を避けることが、スターであり続けるために必要なことだと教わったクルーニーは、「自分が信じていることのために立ち上がり、少しの威厳を保って行動する」という信念を貫いている。
その言葉を証明するかのように先日、尊敬する2人の大先輩も授与された米国の芸術分野で多大な功績を残した人々に贈られるケネディ・センター名誉賞を受賞した。
【写真】クルーニーの顔だらけのドレスを着て、受賞を祝福する親友ジュリア・ロバーツ
SNSを使わないスターたち
人望が厚く、ハリウッドきっての「ナイスガイ」として知られるクルーニーが、公私にわたり誰からも慕われるのはSNSを使わないという「セルフコントロール」の賜物とも言えるが、他にも「私生活を自ら発信しない」主義を貫くスターがいる。
クルーニーと『ゼロ・グラビティ』(13年)で共演しているサンドラ・ブロックは、「削除できない自撮りはしない。写真を投稿したり、コメントしたりしない」と語っている。また、3人の子供の母でもあるケイト・ウィンスレットは、SNSの危険性を訴え続けている。