株式投資にも「保険」という概念が存在する
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<投資をするときは「リスクヘッジ」を必ずやるべき。基本となる3つのリスクヘッジ手法とは?>
株のための保険を知っていますか?
保険といえば、様々な種類がありますね。身近なものでは自動車保険や生命保険でしょうか。その他、火災保険、学資保険、介護保険、医療保険など、数えればきりがありません。実は、株式投資にも「保険」という概念が存在します。それが「リスクヘッジ」です。
自動車の運転では「万が一」の事故を想定した保険に入りますし、一家の大黒柱に「万が一」のことがあった場合に備えて生命保険や医療保険に入るのと同様に、株式投資でも、「万が一」というほどではなくとも想定外のことが起こって大きな損失を被るのを回避するために、様々な「リスクヘッジ」をすることができます。
例えば、輸出比率の高いA社の成長性に着目して長期的な視点で株を保有したものの、経済が不況に陥って、市場全体の株価が下落、同業他社が倒産してA社にも悪影響が及んだ......。あるいは、為替が急激に円高になり、業績が大幅に悪化......などのケースが考えられます。
この場合、もともと長期保有を目的としていたため株を手放さなかったことで、株価の大幅な下落によって損失が生じてしまうでしょう。自動車でいえば、事故を起こした(起こされた)ために、大きな損害が発生したのと同じです。
もちろん、株式投資のスタイルは様々なので、いつでもリスクヘッジをしなければならないというわけではありません。ですが、大切な資産を運用するのが株式投資だと考えれば、リスクヘッジも投資の一種だと考えて併用することで、保険としての役割を持たせることができるのです。
そもそも株式投資のリスクとは
ところで、「リスク=損失」と考える人がいますが、基本的には異なります。株式投資におけるリスクとは、「予測と実際のズレ・ブレの度合い」を表します。
一定のリスクを抱えた状態で、期待したことが実現して利益を享受すれば「プラスのリターン」、逆のことが起きて損失を被れば「マイナスのリターン」となります。つまり、どこまでのリスクを許容してリターンを獲得するか、ということです。したがって、予測(期待)が当たったのか外れたのかは、リスクとは異なる概念です。
予測が当たればリスク並みのリターンが得られ、外れればリスク並みの損失を被ることになります(数学的にはリターン度合い≒リスク度合い)。言い換えると、予想以上に損失を被った/予想以上の利益を獲得したということは、それは予想以上のリスクをとったことを意味するのです。
株式投資では、自分自身でリスクをコントロールしながらリターンを追い求めることが重要です。ギャンブルでない限りリスクはコントロールできますので、適度なリターン(=適度なリスク)を求めれば、だれでも資産運用ができるわけです。