最新記事

2021年に始める 投資超入門

米国株投資は初心者にこそオススメ

HOW TO BUY U.S. STOCKS

2021年1月5日(火)17時45分
酒井理恵(ライター)

今では米国市場の情報を得ることも難しくない LUCAS JACKSON-REUTERS

<難しそうなイメージがあるかもしれないが、長期的に右肩上がりで安定して稼ぎやすい。米国株のメリットと知っておきたい注意点とは? 本誌「2021年に始める 投資超入門」特集より>

新型コロナウイルス拡大による世界経済の冷え込みやワクチン開発への期待をきっかけに、米国株投資を始める人が増えている。

投資経験が乏しいと、外国株には「難しそう」なイメージが付きまとう。しかし、実は米国株こそ初心者でも安定して稼ぎやすい条件がいくつもそろっている。
20210112issue_cover200.jpg
マネックス証券チーフ・外国株コンサルタントの岡元兵八郎氏によれば、その最大の理由は抜群のパフォーマンスにある。米国市場の代表的な株価指数、S&P500種は長期的に右肩上がりで、30年前と比べて約10倍に。一方、日経平均株価はバブル期の1989年に記録した3万8915円をいまだ更新できていない。

加えて、人口減少が続く日本の経済が縮小傾向にあることは明らかだ。対するアメリカは多くの移民を受け入れており、先進国の中で人口が増え続ける数少ない国である。

今後もアメリカ経済は堅調に推移すると考えられている。資産の全てを海外に投じる必要はないが、日本株だけでは不安な時代が訪れるだろう。

米国株投資を始めるにはまず、米国株を取り扱う証券会社で専用口座を開設する(一部の証券会社では外国株取引口座の別途開設手続きは不要)。以前は売買手数料の高さがネックとなっていたが、主要ネット証券会社ならほとんど気にする必要はない。迷った場合は、SBI証券、マネックス証券、楽天証券の大手3社から選ぶのが無難だ。

この中で、取扱銘柄数が約3800銘柄(2020年12月時点)と最も多いのがマネックス証券。24時間注文が可能な点も多忙な会社員には魅力だろう。口座数最多のSBI証券は、定期買い付けのサービスが充実。楽天証券は楽天ポイント利用が可能など、各社にそれぞれ強みがある。

売買には、日本株とは異なる点もある。日本株は4桁の数字による証券コードで表記されるが、米国株はティッカーシンボルと呼ばれるアルファベット表記が使われる。

取引時間は日本時間の22時30分から翌朝5時(冬時間は1時間繰り下げ)で、時間外取引も活発だ。ストップ高・ストップ安がないため、思いがけない暴騰や暴落の可能性があることも覚えておこう。

transaction_accounts_superbanner.jpg

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米国とスイスが通商合意、関税率15%に引き下げ 詳

ワールド

米軍麻薬作戦、容疑者殺害に支持29%・反対51% 

ワールド

ロシアが無人機とミサイルでキーウ攻撃、8人死亡 エ

ビジネス

英財務相、26日に所得税率引き上げ示さず 財政見通
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗り越えられる
  • 4
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 7
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中