最新記事

ESG投資

世界的潮流「ESG投資」とは何か、「なでしこ銘柄」は儲かるか

2018年9月26日(水)17時30分
岡田禎子 ※株の窓口より転載

ESG投資という大きな流れ

「なでしこ銘柄」が注目されるようになった理由として、「ESG投資」という世界的な潮流があります。

ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字をとったもので、これらに配慮した取り組みを積極的に行っている企業に投資する「ESG投資」は、ヨーロッパの機関投資家を中心に急速に普及し、投資の基準のひとつとなっています。

世界最大の機関投資家である年金積立金管理運用独立行政法人もESG投資に本格的に乗り出し、また、経済産業省がESG重視企業を機関投資家に紹介する新制度も始まります。

こうした流れからも、「なでしこ銘柄」は今後さらに注目されることが予想されます。

なでしこに手を出す前に......

国と東証のお墨付きで、株価のパフォーマンスも業績も良く、しかも今後の潮流にも乗っているとなれば、当然「これは買いだ!」と思えてきます。

しかし、2000年代には社会貢献している銘柄に投資する「SRI投資」が流行りましたが、良好なパフォーマンスを出すことができませんでした。社会的に良いとされる会社が高いパフォーマンスを生むとは限らないのが株式市場なのです。

なでしこ48社の指数がTOPIXを上回っているとはいえ、あくまでも「ポジティブ」程度だということも、しっかり認識しておく必要があります。それに、個別の企業ごとに見てみれば、株価も業績も、違った結果が出てくるかもしれません。

社会貢献をしているからといって、業績の拡大や企業価値の増大が期待できるかというと、そこに論理的な根拠はありません。

「なでしこ銘柄」は、あくまで「女性活躍」というテーマから選定された銘柄です。それに個々の企業分析をプラスして総合的に判断することが肝要なのです。

[筆者]
岡田禎子[おかだ・さちこ]
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴らしさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう活動中。個人投資家としては20年以上の経験があり、特に個別株投資については特別な思い入れがある。さまざまなメディアに執筆するほか、セミナー講師も務める。現在テレビ東京系で放送中のドラマ「インベスターZ」の脚本協力もしている。 日本証券アナリスト協会検定会員(CMA) ファイナンシャル・プランナー(CFP®)

※当記事は「株の窓口」の提供記事です
kabumado_logo200new.jpg

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米3月ISM製造業景気指数、中東紛争の影響反映 納

ビジネス

米スペースX、秘密裏にIPO申請 21日にアナリス

ワールド

NATOの目的「ホルムズ海峡での攻撃ではない」=仏

ビジネス

米当局、イーライ・リリー経口肥満治療薬を承認 ノボ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経済政策と石油危機が奏でる「最悪なハーモニー」
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 5
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 6
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 9
    カンヌ映画祭最高賞『シンプル・アクシデント』独占…
  • 10
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 10
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中