最新記事
経営

77%が「管理職になりたくない」、男女で違う理由、打診を断られない方法は?

2023年10月30日(月)06時45分
波上こずみ ※経営ノウハウの泉より転載

管理職になりたいと思う社員をどう増やす?

社員を動機づけるためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。

■1. マネジメント層の仕事を整理し、業務を抱え込ませない

「今の管理職を見ていると大変そう......」というイメージを払拭するためにも、管理職の業務整理が必須です。

できる限り現場業務から離れて、マネジメント業務に集中できるように業務改善を進めましょう。管理職でなくてもいい仕事は積極的に部下に割り振り、管理職の業務を意識的に部下に開示することも大事です。

管理職に業務を抱え込ませずチームで連携しながら成果を上げていくように業務プロセスを見直し、管理職も極力残業をしないような働き方を促していきましょう。

■2. 次世代リーダーを早めに育てる

一般社員がいきなりジャンプアップして管理職になるというのはハードルが高く、リーダー未経験の社員にとっては「できるわけがない」と感じてしまいます。

管理職になってほしいと思う社員に対して、少しずつリーダー経験ができる機会を提供していきましょう。後輩の指導役を任命する、プロジェクトリーダーを任せるなど、役職がつく前に「プチ管理職体験」を積ませてみるのです。

その体験をしっかり見守りフィードバックをしながら、「私にもできるかも」という実感を与えていくことにより、管理職に対してチャレンジしてみたいという気持ちも醸成されていくことでしょう。

■3. キャリアビジョンについて定期的に対話をする

管理職になることは会社の都合だけではなく、自己成長にもつながると認識してもらうことがポイントです。管理職になることで一般社員では見えなかった新たな経験ができ、視野が広がり、自分自身の市場価値も高まるといったメリットを伝えていくことが大切です。

そして、仕事を通してどのようなことを実現したいのか、どんなキャリアを描いているのかなど、定期的に個人のキャリアビジョンについて対話をしながら、会社としてもチャレンジを後押ししたいという姿勢を見せることも重要です。

■4. 責任に合った報酬を支払う

管理職には「組織指針の浸透」「業務の管理」「部下の育成」など、一般社員と比較して複雑で難易度の高い役割が求められます。こうした責任のある仕事に見合った報酬を支払うことも大切です。

管理職になり、責任に見合った収入が得られることは、管理職本人のやりがいやモチベーションが向上するだけではなく、部下にとって管理職のイメージアップにつながることでしょう。

(参考記事)思わぬ落とし穴も!? 義務化された「管理職の労働時間把握」罰則と勤怠管理法を解説

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、今後5年間で財政政策を強化=新華社

ワールド

インド・カシミール地方の警察署で爆発、9人死亡・2

ワールド

トランプ大統領、来週にもBBCを提訴 恣意的編集巡

ビジネス

訂正-カンザスシティー連銀総裁、12月FOMCでも
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 5
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 6
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 7
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 8
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中