Zoom会議の生産性を上げるコツ フォローから始める、参加者は6人...厳禁なのは?
Making Zoom More Personal
ILLUSTRATION BY NADIA_BORMOTOVA/ISTOCK
<ウェブ面接からウェビナー、ズーム飲み会まで。コミュニケーションのプロが語るオンライン会議を成功させる秘訣>
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、突然世界中の国でロックダウン(都市封鎖)やリモートワークが始まって1年。この間、ネットスーパーからテレビ会議、そしてオンライン授業まで、私たちの生活の多くの部分がデジタル・プラットフォームに移行してきた。
おかげで、こうしたプラットフォームを提供する企業は、爆発的な成長を遂げてきた。ウェブ会議やオンライン飲み会の定番となったZoom(ズーム)を運営するズーム・ビデオ・コミュニケーションズ社は、2021年度の売上高が前年比326%増の26億5140万ドルに達した。
とはいえ、「ズーム疲れ」という言葉があるように、最近は、オンライン会議がもたらす精神的なダメージにも注目が集まっている。今年2月には、スタンフォード大学の研究チームがズーム疲れを分析した論文を発表した。
そんななか、コミュニケーションの大家スーザン・マクファーソンは、3月に刊行された新著『ザ・ロスト・アート・オブ・コネクティング』で、人間同士の物理的な接触が限られる今、オンライン会議プラットフォームの上手な使い方を紹介している。一部を抜粋でお届けする。
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フラン・ハウザーはスタートアップ専門の投資家。消費者をエンドユーザーとする企業に投資・助言している。タイム社のスタイル&エンターテインメント部門のデジタル・プレジデントを務めたこともあり、働く女性を支援する慈善活動にも注力している。
オンライン会議をするときは、参加者にリアルなつながりを感じてもらうために、前回の会議で話題になったことのフォローアップで始めることをハウザーは勧める。「スーザン、この前言っていたプレゼンはどうなった?」といった具合だ。
また、会議に能動的に参加してもらうためには、参加者が安心できる環境が重要だと、ハウザーは語る。2016年にグーグルが、最も生産性の高いチームの特徴を調べたところ、最大のカギは優秀なメンバーがそろっていることではなく(それも重要だが)、メンバーが安心して仕事に臨める環境をつくっていることだと分かった。
具体的には、自分の存在が周囲に認められていて、自分の意見に耳を傾けてもらっていると感じられるチームは、より優れた働きをする。リモートワークでメンバー間に物理的な距離があるなかでは、確かにハウザーが提案するオンライン会議のコツは効果がありそうだ。