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2010.04.12
ニューストピックス
【3】株安の原因は時価会計。
2010年4月12日(月)12時12分
アメリカが金融危機に陥った原因は時価会計だ──そんな声がアメリカだけでなく、ヨーロッパや日本からも出ている。
時価会計とは、企業が持っている証券や不動産などの資産を、取得時の価格(簿価)ではなく毎期末の市場価格(時価)で評価するルール。資産の価値が下がると、企業は下がった分を損失処理しなければならない。だから株価も下がりやすいという。
このルールに特に反発しているのが金融業界だ。銀行が抱える証券化商品が売れなくなって価格が暴落し、値が付かないこともある。それが金融不安の一因になっているという。時価会計を凍結すべしとの主張もある。
だが時価会計は本来、企業の財務内容を透明にするために導入されたもの。凍結しても中身は同じで投資家の不信を高めるだけだ。「金融危機を時価会計のせいにするのは、ハリケーンを天気予報のせいにするようなもの」と、ある専門家は皮肉る。
一方で、時価会計に賛成しつつ改善を求める声もある。問題はどう改善するか。改悪だと金融不安を長引かせかねない。
[2009年4月15日号掲載]
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