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MLB「球場ボイコット」の背景にある両党派双方の思惑
ジョージア州の選挙法改正に抗議する人たち Dustin Chambers-REUTERS
<マイノリティーの投票妨害を狙ったジョージア州の選挙法改正に、コカコーラなど同州に拠点を置く大企業などはさっそく抗議を表明したが>
昨年は開催されなかったMLB(メジャーリーグ・ベースボール)のオールスター戦ですが、今年は開催するということでジョージア州アトランタ郊外のブレーブス本拠地、トゥルーイスト・パークという会場、そして7月13日という開催日が発表されていました。
アメリカでは依然として新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、今季のメジャーリーグは、すでにレギュラーシーズンの公式戦がスタートしています。公式戦は、通常通り162試合が行われます。全ての本拠地球場で試合が開催され、ほぼ正常化が実現する見込みです。
ただし、各州ごとの感染対策基準を守りながらの開催となるため、ボストンでは定員の12%、ニューヨークでは定員の20%(プラス72時間以内のPCR陰性)といった厳しい規制がある球場もあれば、テキサス州のように定員一杯までOKといった州があったりします。
ところが、このアトランタにおけるオールスター戦をMLBはボイコットし、代替球場としてコロラド州デンバーのロッキーズ本拠地、クアーズ・パークが使用されることとなりました。
選挙法改正への抗議
原因は、4月1日に共和党の主導するジョージア州議会が可決し、ブライアン・ケンプ知事が署名して発効した「選挙法」改正の問題です。ジョージア州では、2020年11月の選挙、ならびに2021年1月の上院再選挙で、「大統領と上院の2議席」について民主党が歴史的な勝利を収めました。
その背景には、貧困層や有色人種など、従来は投票所に行く手段がなかったり、投票手続きを理解しないなど選挙権を行使できなかった人々に対して、民主党が、キメの細かい選挙権行使運動を続けたことも一因と言われています。
今回の法改正は、そのような選挙権行使を妨害するのが目的であり、例えば期日前投票や郵送投票の手続きを厳格にして、多くの人には利用できないようにしたり、投票所の利便性を奪うなどして、州の選挙制度全体を、特に黒人貧困層には不利になるように改変するものです。
余りに露骨な法改正であることから、全国的な反発の声が上がり、例えばジョージア州を本拠地とするコカコーラ社やデルタ航空をはじめ、多くの大企業が公然と抗議を表明する事態となりました。今回のMLBによるオールスター戦のボイコットは、これを受けてのものです。
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