Picture Power

【写真特集】驚きと躍動と謎に満ちた野生の世界

HERE'S MOTHER NATURE

Photographs by 2021 Wildlife Photographer of the Year

2021年10月30日(土)15時30分

nature06.jpg

「海洋─大局的」部門『 繁殖地の融解』/ジェニファー・ヘイズ(アメリカ)
解けゆく海氷の上のタテゴトアザラシと生まれたての赤ちゃんたち。赤い斑点は出産による血の跡だ。「息をのむような命の鼓動だった」とジェニファー・ヘイズは言う。タテゴトアザラシは毎年秋に北極圏から南の繁殖地へ移動し、海氷が張るまで出産を待つ。アザラシの生息に必要な海氷は気候変動で縮小しつつあり、個体数の減少も免れない。Jennifer Hayes/2021 Wildlife Photographer of the Year


nature07.jpg

「フォトジャーナリズム」部門 『エレファント・イン・ザ・ルーム』/アダム・オズウェル(オーストラリア)
タイの動物園の子ゾウの芸当に、アダム・オズウェルは困惑したという。この手のショーは教育的価値があるなどとうたわれるが、愛護団体によれば動物に不自然な行動をさせる虐待だ。ゾウを使った観光はアジアで増えており、タイでは野生より飼育ゾウのほうが多い。Adam Oswell/2021 Wildlife Photographer of the Year


nature08.jpg

「行動:鳥類」部門『親密な触れ合い』/シェーン・カリン(カナダ)
冬のさなかのカラスの求愛行動。カナダのシェーン・カリンは凍った地面に横たわり、羽毛の細部を捉えるためライトを落として撮影した。カラスのつがいは一生同じ相手と過ごす。2羽はコケや小枝を贈り合い、互いに羽づくろいし、優しい声で鳴いて絆を深めていた。Shane Kalyn/2021 Wildlife Photographer of the Year


nature09.jpg

「ライジングスター・ポートフォリオ賞」部門『クールタイム』/マーティン・グレグス(カナダ/スロバキア)
暑い夏の日、カナダのハドソン湾で遊ぶ2頭のホッキョクグマをドローンで撮影したもので、組み写真『ホッキョクグマの地上時間』の中の1枚。気候変動による彼らの苦境から目はそらしたくないが、違った角度からの姿も見せたいとマーティン・グレグスは思っている。Martin Gregus/2021 Wildlife Photographer of the Year


nature10.jpg

「都市の野生生物」部門 『クモの部屋』/ギル・ワイゼン(イスラエル/カナダ)
ギル・ワイゼンはある日、ブラジルの寝室の至る所で小さなクモを発見。ベッドの下を調べると人間の手ほどの大きさで、世界で最も有毒なクモ、ブラジルドクシボグモが卵を守っていた。外に逃がす前、実際より大きく見えるよう広角レンズを用いた強化遠近法で撮影した。Gil Wizen/2021 Wildlife Photographer of the Year


nature11.jpg

「自らの環境における動物」部門『ハイイログマの食べ残し』/ザック・クロージア(アメリカ)
ザック・クロージアは米モンタナ州で、エルクの死骸のそばにカメラトラップを仕掛けた。雪解け水の流れの上に倒木で橋を造ったが、現場に戻ったときにはカメラはハイイログマに壊されていた。これはそのカメラで撮影された写真のうち、最後の1枚だ。Zack Clothier/2021 Wildlife Photographer of the Year

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中が閣僚級電話会談、貿易戦争緩和への取り組み協議

ワールド

米、台湾・南シナ海での衝突回避に同盟国に負担増要請

ビジネス

モルガンSも米利下げ予想、12月に0.25% 据え

ワールド

トランプ氏に「FIFA平和賞」、W杯抽選会で発表
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 2
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い国」はどこ?
  • 3
    「ボタン閉めろ...」元モデルの「密着レギンス×前開きコーデ」にネット騒然
  • 4
    左手にゴルフクラブを握ったまま、茂みに向かって...…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    主食は「放射能」...チェルノブイリ原発事故現場の立…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 1
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 2
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 3
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 4
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 5
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 6
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 9
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story