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【写真特集】ギャングへの救いなき福音派の祈り
SEEKING GOD IS OUR LAST ONE SHOT
Photographs by NADEGE MAZARS
サンフランシスコ・デ・ゴテラにある刑務所内のファイナルトランペット教会。2010年に建設され受刑者はここで福音派の教えに耳を傾ける
<エルサルバドルのギャングメンバーは、服役中の刑務所内でキリスト教福音派に改宗する者が多いが、それでも悪の連鎖からは自由になれない>
エルサルバドルは20年以上、ギャング間の抗争による暴力に苦しんでいる。2015年には西半球で最も高い殺人率を記録。ギャングと政府の血まみれの抗争を避け、国を去っていく国民が後を絶たないのが現状だ。非営利組織の国際危機グループによると、640万人の人口のうち、ギャングのメンバーは6万人、ギャングと何らかの関わりがある者が50万人いるという。
昨年に新議会が発足したものの、政治家はギャングを撲滅せず、抑制する政策を取るだけ。その結果、刑務所の収容人数は上限を大幅に上回ってしまった。
刑務所内ではキリスト教福音派へ改宗する人が多い。北東部のサンフランシスコ・デ・ゴテラにある刑務所がいい例だ。「18番街」と呼ばれるギャング組織での活動により有罪となった1500人は、いま全員が熱心な福音派信者になった。
ただ、改宗して全ての受刑者が救われるわけではない。ある者は再び罪を犯し、ある者は過去の因縁から抹殺された。福音派が「最後の手」を差し伸べても、悪の連鎖から自由になれない運命を背負っているのかもしれない。
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