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vol.2 東京大学公共政策大学院特任教授 河合正弘さん
次世代エコカーの普及が社会の低炭素化に貢献する
2015年10月06日(火)10時00分
──これから進められるべき環境対策として、ほかにどのような取り組みが考えられますか。
石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料に、炭素含有量に応じた税金をかける「炭素税」を設けることで、「炭素の消費は高くつく」という社会にすることが有効ではないでしょうか。電力料金にしても、再生可能エネルギーによるものは安く、化石燃料によるものは高いという方向に持っていくことで経済的なインセンティブが与えられれば、低炭素化はますます促進されるはずです。
──モビリティの低炭素化も重要視されるなか、トヨタが世界に先駆けて市販したプリウスPHVに大きな期待が寄せられています。
近距離の移動ならガソリンを使わずに済み(※1)、燃料コストの節約と環境への配慮を両立できる(※2)のですから、低炭素化に大きく貢献できると思いますよ。大容量の電池を搭載し、EV走行時の最高速度もアップしたプリウスPHVは、日本が世界に誇れる環境技術の1つといっても過言ではないでしょう。限りある化石燃料に頼っていては、これからの社会は成り立ちません。自動車も太陽光や風力などによる再生可能エネルギーを利用することが必要ですが、PHVはまさにそれを実践することができます。