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PHVが拓くこれからのモビリティ

vol.1 東京工業大学特命教授 柏木孝夫さん
スマートコミュニティにふさわしい車とは?

2015年09月14日(月)10時00分

再生可能エネルギーを巧みに採り入れながら、省エネと生活の快適性を両立させるスマートコミュニティ。その実現には、環境負荷の少ないスマートモビリティの構築が不可欠だ。さまざまなエコカーの開発が進んでいるが、スマートモビリティを担うのに最適なのは、どのタイプの車だろうか。スマートコミュニティの創出に取り組む東京工業大学特命教授の柏木孝夫教授は、プリウスPHVに大きな期待を寄せている。

柏木孝夫さん

――先端的なICT(情報通信技術)を駆使して省資源や省エネルギーを実現する、スマートコミュニティ構想が世界的に進展していますね。
 CO2 排出量の増大による地球温暖化の進行が深刻ですし、経済発展が著しい新興国でのエネルギー需要も拡大しています。富士山を1つのカップに見立てると、世界の石油埋蔵量はわずか0.8杯分しかないと言われています。このまま化石燃料に依存していれば遠くない将来資源が枯渇し、国家間の熾烈な争奪戦が起きるでしょう。こうした観点から、社会の持続可能性を支えるスマートコミュニティの実現と普及が急がれているのです。

――スマートコミュニティを築くには、さまざまなテクノロジーを連携させてシステム化するノウハウが求められると思いますが、日本の技術力は世界と比べてどうですか。
 2005年に開催された愛知万博のNEDO館では、私がチーフデザイナーを務めて再生可能エネルギーを利用した発電システム等を構築し、スマートコミュニティ実現の可能性を世界に先駆けて立証しました。その後、国内各地での大規模な実証試験を経て、いよいよ実現段階に入ろうとしているところです。国際スタンダードの確立に向けてアメリカなどと競合していますが、日本の技術力は世界に誇れるものだと思いますよ。

――スマートコミュニティの中核となるのは、HEMS(Home Energy Management System)による各家庭の合理的なエネルギー管理ですが、環境に優しいスマートモビリティの確立も非常に重要ですね。
 私たちの生活に欠かせない車もまた、省エネや社会の低炭素化に貢献するものでなければなりません。将来的には、自然エネルギーを活用して走る車がHEMSを装備した住宅とつながることで、CO2排出量と電力費用の両方を最小化する形で充電できるようになるのが理想です。

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