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日本人は「旬」が好き、この秋はリンゴの加工品や嗜好品を

2022年10月04日(火)11時20分
西田嘉孝
リンゴの加工品・嗜好品

ジュースからお菓子、パン、お酒、たばこまで。写真はリンゴを使った加工品・嗜好品の一部 Newsweek Japan

<四季折々の旬を楽しむのが、外国人をも喜ばせる日本の伝統。秋の旬、リンゴを使った加工品や嗜好品が、この秋も続々と発売されている>

「日本の美点は?」と聞かれたら、多くの日本人は「四季があること」と答えるのではないだろうか。

季節によって美しく色づく自然の景観もさることながら、移ろう季節によってさまざまに変わる旬の食材が使われる和食などは、日本を訪れる外国人たちをも喜ばせる四季の恵みだ。

実際、2013年に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録された際にも、農林水産省がその特徴の1つとして挙げたのは「自然の美しさや季節の移ろいの表現」というものだった。

現在は貯蔵や栽培の技術が進化し、季節を問わず、いろいろな野菜や果物を楽しめるようになった。数年前の話だが、イギリスに住む友人から「日本とは違って、ロンドンのスーパーマーケットには一年中ほとんど同じ野菜や果物が売っている」と聞いたこともある。

一方で日本のスーパーに行けば、春から夏、秋から冬へと、季節によって陳列される野菜や果物が変わるのはもちろん、ジュースやお菓子などにも季節限定品が登場する。日本人は今も旬を大切にしているし、旬を味わうことが大好きなのだ。

また、筆者の友人で20年以上前からビジネスで日本を訪れ、現在は日本に住むアメリカ人のAさん(男性・40代)は、「アメリカでも季節によって美味しい野菜や果物はありますが、来日した当初はミカンやイチゴなど、日本で食べる旬の果物の値段の高さと美味しさに感動したことを覚えています」と話す。

Aさんによると、ニューヨークなどでは日本からアメリカへと渡ったデコポンが「相撲シトラス」という名で売られていたり、日本の品種である「ふじ」が高級リンゴとして定番になっていたり......。近年はアメリカでも日本のフルーツは大人気なのだという。

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今や海外でも人気がある日本のリンゴ kaorinne-iStock.

リンゴと言えば、もちろん日本でも、秋から冬にかけて旬を迎える人気のフルーツだ。スーパーでよく見かける品種を例に挙げると、早生種の「つがる」なら9月上旬頃から、晩生種の「ふじ」なら10月末頃から収穫期を迎える。

秋のお楽しみとも言えるリンゴを使った加工品についても、コンビニのスイーツや菓子類、ジュース、パンに至るまで、秋になると、さまざまな新商品が店頭に並んでいく。

加熱式たばこでも芳醇なリンゴのフレーバーを楽しめる

食べ物だけでなく、お酒やたばこといった嗜好品も同様。この秋には、多様なフレーバーが楽しまれているたばこの世界に新たな「リンゴ」が登場した。

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9月2日に発売となった「メビウス・オプション・レッド・プルーム・エックス・プルーム・エス用」570円(税込)

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