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外国株式とは? 投資する3つのメリット・デメリットと買い方を紹介!

2024年06月01日(土)14時47分
外国株式とは? 投資する3つのメリット・デメリットと買い方を紹介!

外国株式とは?

外国株式は、海外の企業が発行する株式であり、その名の通り日本以外の企業で発行されている株式のことである。日本では証券会社などの金融機関を通して一部の外国株式に投資できる。

外国株式に投資するメリット

海外の優良企業に投資できる

企業の世界時価総額ランキングでは、上位にランクインする企業のほとんどが海外の優良企業であり、世界には日本にはない優良な企業が多く存在している。外国株式にも目を向けることは、今後の成長が見込める企業や、安定した株価と配当が期待できる企業に投資する選択肢を広げることにつながる。

日本株よりも高配当が期待できる

外国株式の中には日本株よりも高配当が期待できる銘柄も存在する。特に米国株は3ヵ月ごとに年4回の配当を基本としており、配当に力を入れている企業が多い。利回りも日本株と比較して高い銘柄もあり、数十年に渡って毎年増配を続けている企業もある。高配当の株式に投資したい場合は外国株式にも目を向けたい。

円安のリスクを軽減できる

手元の資産をすべて日本円で貯金することはもちろん、日本の株式以外に投資していない状態は円安のリスクが高いと考えられる。外国株式は日本円を外貨に換えて投資することから円安のリスクを軽減できる。貯金や資産をすべて日本円にすることに不安を覚えている場合は、一部の資金を外貨に換えて外国株式への投資も検討したい。

外国株式に投資するデメリット

日本株と比較してコストが高くなる

外国株式は日本株を売買するよりも証券会社における取引コストが高くなる傾向にある。まず、日本円から外貨の為替には手数料やスプレッドなどのコストがかかる。次に、外国株式の取引に手数料がかかる。

日本株の場合は金融機関によっては手数料を完全無料化している場合もあるため、同じ金融機関で比較してコストが高くなりやすい。コストをできる限り抑えるためには手数料の安い証券会社を選ぶことが重要である。

値動きを判断するための情報量が少ない

外国株式は海外の現地で情報収集する場合と比較して、日本からの情報収集では値動きを判断するために集められる情報量が少なく、情報収集において不利になる場合がある。知名度の高い企業であれば、日本から収集できる情報は多い。しかし、まだ知られていない成長途中の企業の場合は情報収集の手段を確保していなければ取引に不都合が生じる可能性がある。

円高になった場合は為替差損が発生する

日本円を外貨に換える時、円安になる場合は為替差益が発生するが、円高になれば為替差損が発生するため、通貨の値動きによっては為替がリスクになることがある。日本円と外貨をバランス良く保有していない状態で円高に傾くと、外貨を日本円に換える必要が出た時に為替差損が大きくなる可能性がある。外国株式の購入は余裕資産の範囲内で慎重に行うようにしたい。

外国株式の買い方

外国株式を取り扱う証券会社に口座開設

外国株式は、外国株式を取り扱う証券会社で外国証券取引口座を開設することで取引できるようになる。すでに外国株式を取り扱う証券会社で口座開設をしている場合も申し込みが必要になる場合があるが、総合口座を開設していれば取引までに時間を大きく要することは少ない。

注文方法を選択して準備する

外国株式は外貨決済で購入する場合は外貨の用意が必要。証券会社ごとに対応している送金方法を利用して、事前に用意した外貨を送金することで外国株式を購入するための外貨を用意する方法がある。一方で、証券会社では為替を委託できる円貨決済と呼ばれる注文方法があり、この方法を選択する場合は外貨を自身で用意する必要はない。

手間はかかるものの、外貨決済で外貨を安い為替コストで用意して入金するほうが投資コストの削減につながることがある。そのため、コストと手間のどちらを重視するか考えた上で、外貨決済と円貨決済を選択することを推奨する。

銘柄を選択して購入する

注文方法を決めて事前準備を終えてから、購入したい外国株式の銘柄を選択する。ただし、リアルタイムで購入できる時間は外国株式が上場している株式市場に依存する。

例えば、米国株を取引できる時間は、日本時間で23時30分~翌日6時(サマータイム中:23時30分~翌日5時)である。外国株式の取引時間にも注意しながら、銘柄と決済方法を選択して証券会社に注文を出すことで、外国株式を購入可能だ。

外国株式を初めて購入するなら米国株がおすすめ

初めて外国株式を取引したいと考えており、最初に購入する銘柄に悩んでいる場合は、時価総額や知名度が高い米国株から購入することを推奨する。証券会社が取り扱う外国株式は中国株、ベトナムやタイなどの新興国株など様々あるが、多くの証券会社が米国株を取り扱っており、外国株式投資の中でも最もメジャーな投資先だ。

企業の世界時価総額ランキングでも時価総額トップ50の企業のほとんどはアメリカの企業となっている。知名度も高く世界を牽引しているアメリカの企業は、投資先として安定した企業が多いことから、外国株式に初めて投資する人にも向いている。


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