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楽天証券の基本情報・メリット・手数料、NISA・iDeCoへの対応を解説

2024年07月01日(月)19時40分

楽天証券の基本情報

楽天証券の基本情報


楽天証券は、DLJディレクトSFG証券を前身とする楽天グループ傘下のネット証券会社。総合口座開設数は1,000万口座を突破しており、国内株式の取引はSBI証券に次ぐ第2位のシェア率を持つ。株式(米国株・中国株・アセアン株含む)、投資信託、債券、FX、金・プラチナ・銀、CFD、先物オプションなど、総合的な金融サービスを提供する。


楽天証券のメリット


楽天経済圏と連携するほど恩恵を得られる


楽天証券は、楽天経済圏と呼ばれる日常生活に必要な様々なサービスを楽天グループのサービスに集約することで恩恵を得られる仕組みだ。例えば、ネット証券の利用に必要な入出金先の銀行口座も楽天銀行にすることで、マネーブリッジというサービスを利用できる。


マネーブリッジでは、普通預金の金利上昇、金融商品の購入時の自動入出金(スイープ)サービスの利用、楽天証券の利用に応じて楽天ポイントを獲得できるハッピープログラムなどを利用できる。その他にも楽天証券をはじめとする楽天経済圏を利用するほどお得になる仕組みである。


楽天ポイントの獲得・利用ができる


楽天証券の取引では、楽天ポイントの獲得・利用ができる。投資信託の積立、金・プラチナの購入より、所定の還元率で楽天ポイントを獲得できる。他のサービスを含めて獲得した楽天ポイントは、日本株・米国株の現物取引、投資信託への投資に利用可能。ポイントの獲得方法とポイントの使用用途が用意されているため、証券会社のポイントサービスでもトップクラスに利用しやすい。


取扱商品の豊富さと手数料の安さから総合力がある


楽天証券は、楽天経済圏の恩恵などのメリットが注目されやすいが、楽天経済圏以外にもメリットが多く、他のネット証券と比較しても総合力がある。米国株は5,000銘柄以上を取り扱い、株式投資の手数料も低水準である。初心者向けのサービスも充実しているため、楽天経済圏をあまり利用していない場合も口座開設先の候補になりやすい。


楽天証券のデメリット


楽天ポイントの制度が複雑でわかりにくい


楽天証券で楽天ポイントを活用できる制度は、理解して利用すればお得になりやすいが、複雑でわかりにくい問題がある。例えば、投資に利用できる楽天ポイントは通常ポイントのみであり、期間限定ポイントを含まないことが挙げられる。その他にもポイント制度は定期的に改定されているため、情報収集を頻繁に行うことが求められほど複雑化している。


ネット証券で金融商品を取引するにあたって、ポイ活を積極的に行うつもりはない場合は、恩恵を感じにくいかもしれない。


サポート体制に懸念がある


楽天証券のサポートは、AIチャットをメインに、オペレーターとのチャットや電話も可能であるが、対面でサポートを受けられるシステムは整っていない。オペレーターに電話してサポートを受ける場合も時間帯によっては混雑している場合もあり、すぐに案内が受けられない可能性がある。ネット証券の利用が初めてで利用に不安がある場合はサポート体制の充実したネット証券に口座を開設したい。


楽天証券の手数料


株式投資(日本株)


楽天証券の日本株の取引手数料では、4つのコースを提供している。
・ゼロコース
 日本株の取引手数料が完全無料化(単元未満株含む)
・超割コース
 1回の取引に対して取引手数料が決まり、手数料の1%分のポイントバックを受けられる。
・超割コース 大口優遇
 日本株の取引手数料が完全無料化、信用取引の建玉上限が増額される。
・いちにち定額コース
 現物取引と信用取引を合算した1日の合計取引金額で手数料が決まる。手数料の1%分のポイントバックを受けられる。


楽天証券の手数料では、ゼロコースがほとんどの場合でお得となっているため、特別な理由がない限りはゼロコースを選択したい。


 

株式投資(外国株)


米国株
・約定代金の0.495%(税込)
・最低手数料0米ドル(2.23米ドル以下の取引)
・手数料上限22米ドル(税込)


中国株
・約定代金の0.275%(税込)
・最低手数料550円(税込)
・手数料上限5,500円(税込)


アセアン株
・約定代金の1.1%(税込)
・最低手数料550円(税込)


投資信託


買付手数料は0円、投資信託ごとに設定される信託報酬、信託財産留保額は発生する。


債券


買付手数料は0円、外国債券の場合は為替スプレッドの負担あり。


楽天証券のNISAへの対応


楽天証券でNISAの口座開設を申し込むと、仮開設という形ですぐに取引を開始できる。ただし、他のネット証券ですでにNISA口座を開設しているなどの理由で税務署審査を通過できなかった場合は、一般口座に保有している商品が移される。


楽天証券のiDeCoへの対応


楽天証券のiDeCoでは、定期預金と複数の投資信託に掛金を投資できる。各手数料は以下の通りだ。
・加入の手数料:2,829円(税込)
・運用手数料:171円(掛金を拠出しない場合は66円)
・別の金融機関へ移管する手数料:4,400円(税込)


その他にも楽天証券ではiDeCoの加入で参加できるキャンペーンを開催している場合がある。


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