Ｓ＆Ｐ、デンマークのトリプルＡ格付け維持 見通し「安定的」

　米格付け会社Ｓ＆Ｐグローバル・レーティングは、デンマークの信用格付けを「ＡＡＡ（トリプルＡ）」で維持し、見通しも「安定的」とした。コペンハーゲンで２０１９年１０月撮影（２０２３年　ロイター／Jacob Gronholt-Pedersen）

[１１日 ロイター] - 米格付け会社Ｓ＆Ｐグローバル・レーティングは、デンマークの信用格付けを「ＡＡＡ（トリプルＡ）」で維持し、見通しも「安定的」とした。

Ｓ＆Ｐは、デンマークの強固な機構や制度、回復力のある経済、良好な財政状況は、引き続き同国の信用力を支えていると説明した。

Ｓ＆Ｐは、デンマークの実質成長率が金融引き締めにより、昨年の２．７％から今年は０．７％に減速すると予想しているが、特に景気の影響を受けにくい医薬品の好調な輸出が成長を支えていると指摘した。

デンマーク中央銀行は先月、昨年７月以来９度目となる利上げを決定し、他の欧州連合（ＥＵ）諸国と金融政策の足並みを揃えている。

Ｓ＆Ｐはデンマークは高い格付けを付与されているものの、最近のコーラン焼却事件の影響やその後のイスラム圏からの強い非難など、複数の潜在的リスクに直面していると指摘した。