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WHO、南ア・ケープタウンのワクチン技術移転拠点を開業

4月20日、世界保健機関(WHO)は、南アフリカのケープタウンに設立したメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの技術移転拠点を正式に開業した。写真はWHOのロゴ。ジュネーブで2020年1月撮影(2023年 ロイター/Denis Balibouse)
[ケープタウン 20日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は20日、南アフリカのケープタウンに設立したメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの技術移転拠点を正式に開業した。この拠点は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)中に、中低所得国にmRNAワクチンを行き渡らせるようにする目的で設立された。
WHOは2021年、中低所得国に新型コロナワクチンの生産ノウハウと免許を供与するための概念実証試験のプロジェクトに、南アのバイオ医薬品会社アフリジェン・バイオロジクスとワクチンメーカーのバイオバックを選んだ。
アフリジェンは、米モデルナのmRNAコロナワクチンの公開されているシーケンス(塩基配列)を利用して、自前のワクチン「アフリバック2121」を開発。現在、生産規模を拡大している。
アフリジェンのペトロ・テルブランチ最高経営責任者(CEO)はロイターに対し「臨床試験前のデータは、当社が作ったワクチンが信用できるものであり、mRNAワクチン製造のプラットフォームになり得ることを立証する非常に有望なものだ」と述べた。
このワクチン候補は、24年初めに臨床試験を行う予定。広く使用されているワクチンに基づき、開発企業の支援と承認を受けずに作られる最初のワクチンとなる。