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PAHO、武田薬品のデング熱ワクチン発注に向け予備交渉

4月20日、汎米保健機構保健機構(PAHO)のディレクター、ジャルバス・バルボサ氏は、武田薬品工業のデング熱ワクチン「キューデンガ」の発注に向けた予備交渉に入っていると明らかにした。東京都内で2018年撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[20日 ロイター] - 汎米保健機構保健機構(PAHO)のディレクター、ジャルバス・バルボサ氏は20日、武田薬品工業のデング熱ワクチン「キューデンガ」の発注に向けた予備交渉に入っていると明らかにした。
バルボサ氏は、キューデンガがデング熱の感染を61%、重症化を85%防ぐとしたある研究結果を挙げて「このデータは極めて素晴らしい」と語った。
キューデンガは、サノフィのデング熱ワクチン「デングワクシア」に続く形でブラジルとインドネシア、欧州連合(EU)の規制当局から承認されている。ただデングワクシアはサノフィが2017年、過去に感染歴がない子どもがデングワクシアを接種した後、自然感染すると重症化リスクが高まると公表したため、利用が縮小した。
デング熱はほとんどの場合は軽症で済むが、一部の人は生死にかかわる事態となり、有効な治療薬や治療方法もない。年間死亡者は推定2万-2万5000人で大半は子どもが占めるという。
バルボサ氏は、世界保健機関(WHO)の戦略グループが今年後半にキューデンガ推奨の是非を議論する公算が大きいが、PAHOは既に武田側と価格面での話し合いを始めたと述べた。