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南ア大統領、金銭疑惑巡る専門家委報告書に異議 法廷闘争の構え
南アフリカのラマポーザ大統領は金銭スキャンダルを巡り不正行為と憲法違反を示す予備的証拠があるとした専門家委員会の報告書に異議を申し立て、法廷で争う姿勢を示した。11月23日、ロンドンで撮影(2022年 ロイター/Maja Smiejkowska/File Photo)
[ヨハネスブルク 5日 ロイター] - 南アフリカのラマポーザ大統領は5日、金銭スキャンダルを巡り不正行為と憲法違反を示す予備的証拠があるとした専門家委員会の報告書に異議を申し立て、最高裁判所に報告結果を覆すよう求めた。
与党アフリカ民族会議(ANC)はこの日、全国幹部委員会(NEC)を開催して対応を協議。この報告書を巡り行われる議会討議で同党議員は報告書に反対票を投じると表明した。
問題の発端は、ラマポーザ氏の所有農場で2020年に起きた現金盗難事件。かなりの被害金が不正に隠匿されたもので、被害を同氏が通報していなかった疑いが持たれている。専門家委は報告書で大統領としての宣誓に違反している可能性があると指摘。同氏は不正を否定しており、現状で罪には問われていない。
ラマポーザ氏は、専門家委がその任務を誤解し、提出された情報を誤って判断したと主張している。
同氏の弁護団が憲法裁判所(最高裁に相当)に提出した裁判書類によると、ラマポーザ氏は裁判所が報告書を「見直し、違法と宣言し、無効にする」ことを望んでいる。
また、報告書に関する国民議会(下院)のいかなる措置についても、違法で無効だと宣言されることを求めている。
報告書に関する議会討議は当初6日に行われる予定だったが、13日に延期された。
ANC幹部によると、NECでのラマポーザ氏支持決定は満場一致ではなかった。同幹部は多くの議論があったが、国の最善の利益と安定確保のために支持を決定したと述べた。詳細には言及しなかった。
最大野党の民主同盟は議会の解散動議を提出したことを明らかにし、早期選挙を改めて要求した。