ニュース速報

ワールド

マレーシアが鶏肉輸出停止、シンガポールの国民的料理に打撃も

2022年06月01日(水)15時00分

 6月1日、マレーシアが1日から鶏肉輸出を全面的に停止するのを受け、同国に輸入の多くを頼るシンガポールでは国民的料理「チキンライス」に打撃が及びそうだ。写真はマレーシアのセパンにある養鶏場。5月撮影(2022年 ロイター/Hasnoor Hussain )

[シンガポール/クアラルンプール 1日 ロイター] - マレーシアが1日から鶏肉輸出を全面的に停止するのを受け、同国に輸入の多くを頼るシンガポールでは国民的料理「チキンライス」に打撃が及びそうだ。

飲食店は鶏肉の価格上昇に直面し、供給不足で閉鎖に追い込まれる可能性もある。

マレーシアでは世界的な飼料不足で鶏肉生産に混乱が生じており、生産状況やコストが安定するまで輸出を停止する方針を決めた。

ロシアのウクライナ侵攻や異常気象、新型コロナウイルス感染拡大による供給網混乱などの影響を受ける国々が供給確保や価格上昇の抑制に奔走する中、マレーシアの輸出停止は世界的な食料不足拡大を改めて浮き彫りにしている。

シンガポールは食料やエネルギーなどの大部分を輸入に頼り、鶏肉はほぼ全てを輸入。政府機関によると、マレーシアからの輸入が34%、ブラジルが49%、米国が12%を占める。

鶏の飼料は穀物や大豆で、マレーシアはこれらを輸入しているが、世界的な飼料不足を受けて政府は代替案の模索を強いられている。

ある養鶏業者は、飼料の質が下がれば鶏の発育が通常より遅くなり、供給網全体に遅れが生じると話した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏

ワールド

米、クリミアのロシア領認定の用意 ウクライナ和平で

ワールド

トランプ氏、ウクライナ和平仲介撤退の可能性明言 進

ビジネス

トランプ氏が解任「検討中」とNEC委員長、強まるF
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 5
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 6
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 7
    今のアメリカは「文革期の中国」と同じ...中国人すら…
  • 8
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 6
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中