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シンガポール、接種者の入国時隔離免除で対象国を拡大

シンガポールは10月9日、新型コロナウイルスワクチン接種完了者には入国時の隔離義務を免除する制度の対象国を広げると発表した。9月撮影(2021年 ロイター/Edgar Su)
[シンガポール 9日 ロイター] - シンガポールは9日、新型コロナウイルスワクチン接種完了者には入国時の隔離義務を免除する制度の対象国を広げると発表した。同国はコロナと共生するニューノーマル(新常態)を目指しており、国際航空ハブとしての地位の再構築を狙う。
10月19日から、英国、フランス、スペイン、米国を含む8カ国から入国するワクチン接種完了者に対し、検査で陰性反応が出た場合に隔離を免除する。隔離免除制度は当初、9月にドイツとブルネイを対象に始まり、来月から韓国が加わることが決まっている。
ワクチン接種者専用レーンから毎日最大3000人が入国を認められることになる。アジアの大半の国に対しては入国制限が敷かれたままだ。政府はまた、さらに多くの国々と相互に隔離なしの入国を認める方向で協議していると明らかにした。
シンガポールではここ連日、コロナ新規感染者が3000人を超え、過去最多を更新しているが、ほぼ全員が無症状あるいは軽症となっている。約545万人の人口の83%がワクチン接種を完了しており、世界で最も接種率が高い国の1つとなっている。
政府はコロナとの共生に向けた態勢づくりの時間を確保するために最近、行動規制を再び導入したが、国内では批判の声が出た。
リー・シェンロン首相は国民向け演説で、感染数が安定さえすれば、数百人にとどまったとしても、ニューノーマルに達したと見なされ規制の緩和が可能になると説明。
「そのようになるまで少なくとも3カ月、長くて恐らく6カ月はかかるだろう」との見方を示した。将来的には、新たな変異株が出現するケースをはじめ、感染者数が再び急増すれば、医療体制や医療従事者を守るために活動を再び制限するかもしれないと述べた。
コロナ未接種者に対しては、13日から規制を強化する。ショッピングモールへの入場や屋台が集まる「ホーカーセンター」での飲食が禁止される。