ニュース速報

ワールド

米、北朝鮮ハッカー3人を起訴 銀行や映画製作会社を攻撃

2021年02月18日(木)07時08分

米司法省は17日、大規模なハッキング行為で13億ドルを超える現金と暗号資産(仮想通貨)を盗んだとして、北朝鮮のコンピュータープログラマー3人を起訴したと発表した。写真あイメージ。2017年5月撮影(2021年 ロイター/KACPER PEMPEL)

[ワシントン 17日 ロイター] - 米司法省は17日、大規模なハッキング行為で13億ドルを超える現金と暗号資産(仮想通貨)を盗んだとして、北朝鮮のコンピュータープログラマー3人を起訴したと発表した。銀行からハリウッドの映画スタジオに至るまで、被害は広範に渡るとしている。

司法省によると、3人は北朝鮮の軍情報機関に勤務していた時期にハッキングを実施。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の暗殺計画を題材にしたコメディー映画「ザ・インタビュー」を製作したソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)に対する2014年のサイバー攻撃のほか、米映画館チェーン大手AMCエンターテインメント・ホールディングスのスタッフや、北朝鮮に関するドラマシリーズを制作していたマンモス・スクリーンに対する攻撃などに関与していた。

このほか、世界的に被害が広がったランサムウエアの「ワナクライ(WannaCry)2.0」の作成にも関与したという。

また、3人は南アジア、東南アジア、メキシコ、アフリカの金融機関にも侵入。多くの金融機関が加盟する国際銀行間通信協会(SWIFT)を通して資金を盗んだほか、18年3月から20年9月にかけて仮想通貨ユーザーを標的にマルウエア(悪意あるプログラム)を送りつけたとされる。

米連邦捜査局(FBI)当局者によると、3人はこれまでに中国やロシアを含む複数の国に滞在。現在は北朝鮮国内にいるとみられている。

国務省のプライス報道官は記者会見で、北朝鮮による悪意のあるサイバー攻撃は米国、および米国の同盟国に対する脅威になっているとし、この問題は現在行われている米国の対北朝鮮政策の見直しに含まれると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、少量の大麻所持者逮捕に反対 「税金の無

ワールド

インドネシアCPI、8月は前年比+2.12% 2年

ビジネス

米当局、ノババックスのコロナJN.1株ワクチンに緊

ワールド

ベネズエラ、大統領選巡る抗議で拘束した10代86人
MAGAZINE
特集:日本と世界の不動産大変動
特集:日本と世界の不動産大変動
2024年9月 3日号(8/27発売)

もはや普通の所得では家が買えない──日本でも世界でも不動産が激変の時を迎えている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 2
    再結成オアシスのリアムが反論!「その態度最悪」「黙れ」と憶測に一喝
  • 3
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクドナルド「ハッピーセット」おもちゃが再び注目の的に
  • 4
    キャサリン妃の「極上エレガンス」が話題に...「これ…
  • 5
    カミラ女王やメーガン妃も...王室メンバー「カーテシ…
  • 6
    死亡リスクが低下する食事「ペスカタリアン」とは?.…
  • 7
    無数のハムスターが飛行機内で「大脱走」...ハムパニ…
  • 8
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじ…
  • 9
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 10
    世界最高レベルの住宅街を舞う大量のインコ
  • 1
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 2
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 3
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじい攻撃」で燃え続けるロシアの弾薬庫を捉えた映像が話題に
  • 4
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
  • 5
    「ローカリズムをグローバルにという点で、Number_i…
  • 6
    Number_iの3人は「めっちゃバランスがいい」──デビュ…
  • 7
    小池都知事は「震災時の朝鮮人虐殺」を認める「メッ…
  • 8
    無数のハムスターが飛行機内で「大脱走」...ハムパニ…
  • 9
    ロシア本土を直接攻撃する国産新兵器をウクライナが…
  • 10
    誰も指摘できない? 兵士の訓練を視察したプーチンの…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新研究】
  • 3
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すればいいのか?【最新研究】
  • 4
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンシ…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 10
    止まらない爆発、巨大な煙...ウクライナの「すさまじ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中