ニュース速報

ワールド

米NY州知事の側近、高齢者施設のコロナ死者数非公表を謝罪

2021年02月15日(月)15時42分

米ニューヨーク州のクオモ知事の側近が10日の電話会議で州議会の議員らに対し、新型コロナウイルス感染による高齢者施設での死者数の公開要求に応じなかったことを謝罪した。写真は記者ブリーフィングに臨むクオモ知事(左)。昨年5月7日にニューヨークで撮影。(2021年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米ニューヨーク州のクオモ知事の側近が10日の電話会議で州議会の議員らに対し、新型コロナウイルス感染による高齢者施設での死者数の公開要求に応じなかったことを謝罪した。米紙ニューヨーク・ポストが会議での発言内容をを最初に報じた。

同紙によると、側近のメリッサ・デローザ氏は電話会議の中で民主党の議員に対し、死者数の情報が連邦政府による知事への攻撃材料として利用されることを恐れ、「凍結した」と語った。

NY州のジェームズ司法長官は約2週間前に、昨年3─8月の高齢者施設の実際の死者数は、公式に発表された6400人の2倍だった可能性があるとの報告書を出している。

民主、共和両党の議員は隠ぺいだとして怒りを募らせており、クオモ知事にコロナ対応の特別権限を付与する昨年の決定を見直していると明らかにしている。

州の保健当局は高齢者施設の入居者のうち、病院に搬送された後に死亡した場合は高齢者施設の死者数に入れていなかった。議員からはコロナ危機の実情を隠す行為との指摘がでている。

クオモ知事には昨夏、州議会の議員から高齢者施設の死者数の詳細を示すよう要求が出ていたが、これに応じていなかった。

同時期にトランプ政権下の司法省も高齢者施設の死者数のデータを要求し始めていた。クオモ知事は度々、トランプ氏がコロナ危機について透明性を確保していないと批判し、対立していた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

24年平均気温、産業革命以前から初の1.5度超上昇

ワールド

米、対ロシア制裁を大幅強化 エネルギー部門標的

ワールド

グリーンランド独立希望尊重を、トランプ氏とは話して

ビジネス

米シティ、25年も世界的株高継続と予想 1株当たり
MAGAZINE
特集:中国の宇宙軍拡
特集:中国の宇宙軍拡
2025年1月14日号(1/ 7発売)

軍事・民間で宇宙覇権を狙う習近平政権。その静かな第一歩が南米チリから始まった

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も阻まれ「弾除け」たちの不満が爆発か
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 3
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくないんです
  • 4
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 5
    古代エジプト人の愛した「媚薬」の正体
  • 6
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 7
    悲報:宇宙飛行士は老化が早い
  • 8
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    プーチンはシリア政権崩壊前からアサドの電話に出な…
  • 1
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 2
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵の遺族を待つ運命とは? 手当を受け取るには「秘密保持」が絶対
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 4
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 5
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 6
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 7
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 8
    仮想通貨が「人類の繁栄と自由のカギ」だというペテ…
  • 9
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 10
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中