ニュース速報

ワールド

ブラジル大統領選の極右候補、犯罪や汚職問題で強硬姿勢維持へ

2018年10月09日(火)10時50分

 10月8日、7日に投開票されたブラジル大統領選で決選投票に進んだ極右で元軍人のボルソナロ下院議員(写真中央)は、犯罪や汚職などの問題に関して強硬な姿勢を崩すことなく今後も選挙戦を戦うと主張した。リオデジャネイロで7日撮影(2018年 ロイター/Pilar Olivares)

[リオデジャネイロ  8日 ロイター] - 7日に投開票されたブラジル大統領選で決選投票に進んだ極右で元軍人のボルソナロ下院議員は8日、犯罪や汚職などの問題に関して強硬な姿勢を崩すことなく今後も選挙戦を戦うと主張した。

ブラジル大統領選の第1回投票では、ボルソナロ氏は有効票の約46%を獲得し、2位の左派・労働党候補のアダジ元サンパウロ市長の29%を大きく引き離した。ただ、当選に必要な過半数には届かなかったことから、両氏の決選投票が28日に行われる。

ボルソナロ氏はこれまで、反民主主義的なコメントや女性や少数派を蔑視するような発言をしており、人権擁護者などから批判が相次いでいる。

一部のボルソナロ支持者は、決選投票での勝利を確実にするため、過激な発言を控えるよう求めている。

ただ同氏は、有権者の間で高まっている反体制的なメッセージを和らげるつもりはないと強調。ラジオインタビューで「これまでと同じ人間であり続ける必要がある」と述べた。

ボルソナロ氏はまた、8日夜TV番組とのインタビューで、クーデターの危険はないとし、投票により大統領のポストを勝ち取ることを目指していると述べた。同氏は過去に軍による独裁体制を称賛したことがある。

また、貧困層向けの社会保障を削減することはないと表明。違法に憲法改正を行うことはないと説明した。

一方、得票率で大きく水を開けられたアダジ氏は、決選投票で勝利した場合、金利を引き下げるために銀行部門の改革を進めると表明した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米2月フィラデルフィア連銀業況指数、約5年ぶり低下

ワールド

中ロ外相が会談、対米関係やウクライナ紛争など協議=

ワールド

ウクライナは批判自制を、鉱物協定の調印必要=米大統

ワールド

ウクライナ外相、米特使と会談 「永続的な平和」巡り
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に最適な野菜とは?
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 6
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 7
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 8
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 9
    トランプ政権の外圧で「欧州経済は回復」、日本経済…
  • 10
    ロシアは既に窮地にある...西側がなぜか「見て見ぬふ…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 5
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 6
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパー…
  • 9
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 10
    イスラム×パンク──社会派コメディ『絶叫パンクス レ…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中