ニュース速報

ワールド

中国、外国企業に対する技術移転強制を否定 米国に反発

2018年05月29日(火)11時59分

 5月28日、中国の張向晨・世界貿易機関(WTO)大使は、中国に進出する条件として企業は技術移転を求められているとする米国の主張は根拠がないとの認識を示した。写真はジュネーブで3月、ロイターのインタビューに応じる同大使(2018年 ロイター/Denis Balibouse)

[ジュネーブ 28日 ロイター] - 中国の張向晨・世界貿易機関(WTO)大使は28日、中国に進出する条件として企業は技術移転を求められているとする米国の主張は根拠がないとの認識を示した。

ロイターが発言を確認したところによると、張大使はWTO紛争処理小委員会(パネル)に「合弁事業に条件を課したり、外国企業の出資を制限したり、許認可を義務付けることで中国は米企業に技術移転を強いていると米国は考えている」と指摘。

「だが実際は外国企業からの技術移転はこうした規制の条件ではない」と強調した。

張氏は、米国の議論が「有罪という推定」を含むものだとし、米通商代表部は米企業が技術移転を義務付けられていると強く考えているものの、一つの証拠も示していないと述べた。

また技術移転はほとんどの場合、米国に恩恵をもたらす通常の商業活動だとし、中国の技術革新が「中国国民の勤勉さや起業家精神、教育や研究への投資、知的財産権保護への取り組み」によって推進されていると訴えた。

専門家によると、米政府がWTO規則に関連する分野で関税措置を取るにはWTOによる認定を必要とする。中国は米国の措置を拒否し、WTOに申し立てを行った。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:豪が子どものSNS利用禁止を計画、「孤立

ビジネス

利下げ急ぐ必要なし、インフレ率2%回帰に向け=アト

ワールド

ハマス最高指導者後任、ガザ地区外から選出か シンワ

ビジネス

米国株式市場=ダウ・S&P最高値、ネトフリとハイテ
MAGAZINE
特集:米大統領選 決戦前夜の大逆転
特集:米大統領選 決戦前夜の大逆転
2024年10月22日号(10/16発売)

米大統領選を揺るがす「オクトーバー・サプライズ」。最後に勝つのはハリスか? トランプか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア兵の正面に「竜の歯」 夜間に何者かが設置か(クルスク州)
  • 2
    目撃された真っ白な「謎のキツネ」? 専門家も驚くその正体
  • 3
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせる作戦か、戦争でタガが外れたのか
  • 4
    裁判沙汰になった300年前の沈没船、残骸発見→最新調…
  • 5
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 6
    衝撃の暴露...トランプとプーチンの「黒い蜜月」・核…
  • 7
    ナチス・ドイツの遺物が屋根裏部屋に眠っていた...そ…
  • 8
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 9
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 10
    大谷翔平効果か......ワールドシリーズのチケットが…
  • 1
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 2
    『シビル・ウォー』のテーマはアメリカの分断だと思っていたが......
  • 3
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア兵の正面に「竜の歯」 夜間に何者かが設置か(クルスク州)
  • 4
    目撃された真っ白な「謎のキツネ」? 専門家も驚くそ…
  • 5
    「メーガン・マークルのよう」...キャサリン妃の動画…
  • 6
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 7
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 8
    東京に逃げ、ホームレスになった親子。母は時々デパ…
  • 9
    ビタミンD、マルチビタミン、マグネシウム...サプリ…
  • 10
    性的人身売買で逮捕のショーン・コムズ...ジャスティ…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 4
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 5
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 6
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 7
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 8
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた…
  • 9
    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…
  • 10
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中