トランプ氏の「壁」建設案、メキシコ大統領が拒否

　３月７日、メキシコのぺニャニエト大統領は、米大統領選の共和党指名争いでトップを走る不動産王ドナルド・トランプ氏（写真）が不法移民対策としてメキシコとの間に壁の建設を主張していることについて「そうしたシナリオはない」と強く否定した。写真はミシシッピ州で撮影（２０１６年　ロイター/Rick Guy）

［メキシコ市　７日　ロイター］ - メキシコのぺニャニエト大統領は７日、米大統領選の共和党指名争いでトップを走る不動産王ドナルド・トランプ氏が不法移民対策としてメキシコとの間に壁の建設を主張していることについて「そうしたシナリオはない」と強く否定した。

７日付の日刊紙エクセルシオールで述べた。トランプ氏は選挙戦で、不法な移民や麻薬密輸を阻止するためにメキシコが負担して国境に壁を作るべきだと主張。メキシコ国内で反発が強まっている。

ぺニャニエト大統領は、トランプ氏が大統領になっても、メキシコがそうした費用を負担する考えはないと明言し、「（トランプ氏の提案は）遺憾だと言わざるを得ず、もちろん同意できない」と語った。

また、トランプ氏の選挙戦について「解決が簡単ではない問題に非常に容易で単純な解決策」を提示する大衆主義だと非難。「ムソリーニやヒトラーはこうして当選した」とも述べた。